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フェイスブック(FB)、WhatsApp活用の決済サービスおよび仮想現実(VR)に係るOculus事業などの新たな収益源に期待

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BLOOMBERG FB:US | REUTERS FB.N

Source: Bloomberg
  • 2019/12期4Q(10-12月)は、売上高が前年同期比24.9%増、純利益が同6.8%増。ファミリー製品に係るDAPが同11%増と伸びた。
  • 偽コンテンツ対策、セキュリティ強化およびプライバシー規制強化が響き総費用は同34.4%増、営業利益率が同4.2%ポイント悪化。
  • リブラ構想の先行き不透明感が強まる中、WhatsApp活用の決済サービス、および仮想現実(VR)に係るOculus事業が期待されよう。

What is the news?

1/29発表の2019/12期4Q(10-12月)は、売上高が前年同期比24.6%増の210.82億USD、営業利益が同13.3%増の88.58億USD、純利益が同6.8%増の73.49億USDとなった。Facebook、Instagram、Messenger、WhatsAppといった「ファミリー製品」のうち少なくともいずれか1つを利用した1日当たり平均稼働ユーザー数(DAP)が同11%増の22.6億人となったことがネット広告収入の堅調な伸びに繋がった。その一方、偽コンテンツ対策の監視業務向け人員増強のために社員数が同26%増となったこと、およびネットワークのセキュリティ向上やプライバシー規制強化のための費用が嵩んだことが響き、総費用は同34.4%増の122.24億USDとなり、営業利益率が同4.2%ポイント悪化の42.0%となった。

セグメント別では、主力の広告事業収入が同24.6%増の207.36億USD、その他事業収入が同26.2%増の3.46億USD。スマートフォンなどのモバイル機器の普及およびネット広告市場の成長に後押しされ好調に推移した。地域別売上高では、北米が同21.5%増の102.48億USD、欧州が同24.3%増の51.59億USD、アジア太平洋が同32.8%増の36.65億USD、その他地域が同27.9%増の20.10億USDと4地域とも堅調に伸びた。

How do we view this?

営業利益率悪化の主要な要因である偽コンテンツ対策に係る人件費増加に対しては、人工知能(AI)の活用による監視業務効率化によって対応可能と考えられる。また、世界的なプライバシー規制強化の流れは売上高の98%を占めるネット広告にとって痛手であり、Facebook本体の成長率鈍化が懸念される。その対応としてEコマースや決済サービスといった新たな収益源の構築が課題となろう。同社はインドで試験提供している対話アプリのWhatsAppを活用した決済サービスをその他地域にも広げる方針を示した。デジタル通貨「リブラ」構想の先行き不透明感が強まる中、同決済サービスが今後の成長の鍵を握ろう。更に、仮想現実(VR)空間における人々の交流といった新たな体験を提供するOculus事業の成長も期待される。2020/12通期の市場予想は売上高が前期比21.2%増の856.88億USD、純利益が同42.3%増の262.97億USDである。


配当予想(USD) 0.00 (予想はBloomberg)
株価(USD) 204.19 2020/2/3

会社概要
2004年にマーク・ザッカーバーグCEOら当時のハーバード大学の学生が中心となって設立。インターネットメディア会社として、Facebook、Instagram、Messenger、WhatsApp、およびOculasといったSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)を提供する。2019/12末現在、Facebook単体では1日当たり平均約16億6,000万人の稼働ユーザーを有し、その他のSNSを含めた同社グループ全体の稼働ユーザーは1日当たり平均22億6,000万人に達する。
①Facebookは、世界中の人々がスマートフォンやPCで繋がることを通じ、お互いに情報をシェア・発見し、コミ ュ ニ ケー シ ョ ンを取 るこ とが で き るサ ー ビス 。 ②Instagramは、写真、動画、およびメッセージをシェアするためのコミュニティであり、③Messengerは、プラットフォームでデバイスの違いを超えて友人、家族、グルー プ、および企業と繋がる人々のためのメッセージング・アプリケーションである。④WhatsAppは、個人と企業がプライベートな方法でコミュニケーションをとるためのメッセージング・アプリケーションであり、⑤Oculusは、仮想現実(VR)に係るハードウェア、ソフトウェア、および開発者のエコシステムであり、Oculus製品の利用を通じて人々が集まり、仮想空間上でお互いに繋がることができるようになることを目指している。

企業データ(2020/2/4)
ベータ値 1.19
時価総額(百万USD) 582,034
企業価値=EV(百万USD) 537,976
3ヵ月平均売買代金(百万USD) 2,912.3


主要株主(2020/2) (%)
1. VANGUARD GROUP 7.60
2. CAPITAL GROUP COMPANIES INC 6.77
3. ブラックロック 6.44
(出所:Bloombergをもとにフィリップ証券作成)



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