米金利の上昇とFEDの動向 / ドル円と豪ドル米ドルの焦点
今日のポイント:『米金利の上昇基調に対してFEDはいずれ何らかのアクションを起こすだろう。ドル円は105.60台の攻防が焦点。豪ドル/米ドルは0.73レベルの攻防が焦点』。詳細はマーケットレポートをご覧ください。
米金利の上昇とFEDの動向
昨日の米国株式市場では、過熱感のあるダウ平均こそ反落したが、S&P500とナスダック総合指数はともに上昇して引けた。
一方、米債市場は休場だったが、ここ最近の長期金利(以下では米金利)は1.0%の水準を視野に反発基調が続いている。
米国市場で『株高/金利上昇』の展開となる場合、外為市場では米ドル買い優勢の展開となるのがトレンドパターンとなっているが、この日も米ドル買い優勢となった。
今後の米金利の焦点は、パウエルFRBの出方となろう。
現在の米債市場では景気の回復期待が意識され、米金利の上昇を促す相場となっている。これ自体は正常な反応である。
しかし、現在の米国経済はコロナショックから完全に立ち直っておらず、かつ感染拡大のリスクが再び懸念される状況にもある。よって、パウエルFRBがこのまま金利の上昇を見過ごす可能性は低い。どこかの時点で金利の上昇を食い止める言動、例えば量的緩和政策の拡充について言及したり、実際に行動してくると思われる。
本日はパウエル議長がオンラインで開催されるECBフォーラムの政策パネルに出席する。政策について言及する場合、その内容は常にチェックしておきたい。
米長期金利のチャート
ドル円は105.60レベルの攻防が焦点に
米株高と金利の反発基調を受け、ドル円はローソク足のヒゲで短期レジスタンスラインを突破する局面が見られる。
大陽線が示現した後、2日連続で下ヒゲが示現している状況も考えるならば、ドル円の反発圧力は強い。
目先の上値の焦点は、105.60台の突破となろう。先月の中旬以降、この水準まで上昇した後に反落するというパターンが見られる。昨日も105.67レベルで上値が抑制された。
米金利の反発基調が続く場合は、105.60台の攻防を想定したい。突破に成功する場合は、106円を視野に上昇幅の拡大が予想される。106.00にはオファーが観測されている。
一方、下値の焦点は、昨日の安値104.99(105円)および10日の安値104.79の維持となろう。後者の水準には21日MAが推移している。
ドル円のチャート
豪ドル/米ドルの焦点は0.73レベルの攻防
株高トレンドの恩恵を受けやすい通貨が豪ドルである。
対米ドルでのレートを確認すると、『株高→米ドル安』にサポートされ0.70台の維持と短期レジスタンスラインの突破に成功している。
しかし、現在は米金利が反発していることで、株高の影響が相殺されている。この状況で注目すべきは0.73レベルの攻防である。
8月以降、この水準を何度か突破する局面が見られるものの、いずれも滞空時間は短い。直近の上昇局面でも長い上ヒゲが示現し上値が抑制されている。
また、反発局面での予想変動率(1週間)は8%台から15%台まで上昇した。しかし現在は、8%台へと再び急低下している。この状況は、上昇幅の拡大が一度終息する可能性を示唆している。
0.73レベルでは豪ドル/米ドルの反落リスクを意識したい。何度もこの水準で上値が抑制される場合は、0.70-0.73のレンジ相場を意識したい。
一方、目先の下値の焦点は、0.7250レベルの維持となろう。今月6日以降、この水準で相場がサポートされる展開となっている。
豪ドル/米ドルのチャート
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