ユーロドルは調整の反落を意識する局面に / ポンドドルも反落を警戒
今日のポイント:『今週のユーロドルは調整の反落を意識したい。下値を目指す場合、1.20台の維持が焦点。ポンドドルも反落を警戒。目先の下値の焦点は1.3286レベルの攻防』。詳細はマーケットレポートをご覧ください。
ユーロドルは調整の反落を意識する局面に
先週の外為市場は、ユーロ、スイスフランそして英ポンド(以下ではポンド)といった欧州通貨を中心に米ドル安が進行した。
特にユーロドルは上昇一辺倒となり、週明けのオセアニア時間も1.21台を維持してスタートしている。
筆者は、ユーロドルの上昇トレンドが続くと予想している。
しかし、今週は上昇相場(ユーロ高/米ドル安)の調整を意識したい。
日足ローソク足の形状をみると、3日のそれが上影陽線、4日のそれが上影陰線となっている。高値圏でこれらの形状が示現する場合、一般的に反落のシグナルと捉える。
特に筆者が注目したのが『陽線(3日)⇒ 陰線(4日)』となったことだ。この状況は、ユーロドルの上昇圧力が後退していることを示唆している。
また、米長期金利(以下では米金利)が1%の水準を目指し上昇トレンドを維持していること、ユーロドルのリスクリバーサル(1週間)が低下基調へ転じていることも考えるならば、今週のユーロドルは調整相場を意識する1週間となろう。
ユーロドルが下値を目指す場合、焦点は1.20の維持となろう。この水準にはビッドが観測されている。
1.20を下方ブレイクしても、レジスタンスポイントからサポートポイントへ転換した1.19台は維持すると予想する。
一方、上値の焦点は、ユーロドルの上昇を抑制した1.2180レベルの攻防となろう。この水準の突破は、1.2200トライのシグナルとして捉えたい。
ユーロドルのチャート
ポンドドルも反落を警戒
今週のポンドドルは、ユーロドルと同じく調整の反落を意識したい。
市場の短期予測を反映するリスクリバーサル(1週間)を確認すると、低下の一途を辿っている。筆者はこの点を重視しているため、ポンドドルの反落を常に意識している。
また、1.3500レベルで長い上ヒゲが示現し反落したこと、米金利の反発トレンドが続いていることで米ドル安を調整する動きが見られること、対ユーロでポンド安の展開となっていること、そして先月11日以降、140円台でポンド円の上値が抑制され続けていることも考えるならば、ポンドドルは調整の反落を意識すべきタイミングにあると想定している。
ポンドドルが一度下値を目指す場合、目先の焦点は1.3286レベルの攻防となろう。この水準のすぐ下は、フィボナッチ・リトレースメント38.2%(1.3276)にあたる。
38.2%を完全に下方ブレイクする展開となれば、次の焦点は50.0%の水準1.3195レベルの攻防に注目したい。先月の19日、この水準で相場がサポートされ、長い下ヒゲが示現している。
現在、英国とEUの間いで漁業権を巡る協議が難航している。ベルギーのブリュッセルで協議が再開されており、最終的に合意に至る場合は筆者の予想に反し、ポンドドルは上値トライとなる可能性がある。
このケースでは、1.3500(4日高値1.3539)のブレイクおよび1.35台の維持が焦点となろう。
ポンドドルのチャート①
ポンドドルのチャート②
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