ドル円のボラティリティが上昇 今週は下値トライに注目 / 豪ドル相場は調整の反落を警戒
今日のサマリー。ドル円は下値をトライする展開を予想。だが、105円台では調整の買戻しを意識したい。豪ドルは対米ドルで反落を警戒。焦点は米中の対立と株式の反応。詳細はマーケットレポートをご覧ください。
ドル円のボラティリティが上昇 今週は下値トライに注目
先週は、米ドル安が加速した1週間だった。
特に対欧州通貨で米ドル安が加速し、その影響はドル円にも波及した。
ドル円のインプライド・ボラティリティ(予想変動率)を確認すると、1週間のそれは4%台から7%台まで上昇している。
6月5日に109.84レベルまで上昇した時以来の水準である。
短期のトレンド予測を反映するリスクリバーサルが低下している状況も考えるならば、今週のドル円は下値トライの展開となることを市場参加者が予測していることがうかがえる。
ドル円の短期予測
今週、ドル円が下値をトライする要因は2つある。
ひとつは、加速する米ドル安である。
株高の局面では米ドル安と円安の圧力が同時に高まるが、直近の動向を見ると、米ドル安の圧力が円安の圧力を上回る状況が見られる。
もうひとつは、株高の調整による円高圧力の高まりである。
米国内の新型コロナの感染者数は、一日あたり6万人の水準を継続的に上回る状況が続いている。
このペースが続けば、経済活動の制限に対する警戒心が市場参加者の間で高まろう。
また、米中の対立激化は、株高のけん引役を担っている半導体セクターにとって売り要因である。
投資家の強気心理に大きな変化は見られないが、7月は調整らしい調整も見られず、上昇一辺倒の展開となっている。
上述した2つのリスク要因が株高の調整の材料となれば、「米株高の調整→円高優勢→ドル円の下落」を警戒したい。
だが、ボラティリティが上昇しているといっても、3月の水準(29%台)と比較すれば、未だ低水準である。
よって、105円台へ下落した後は、調整の買戻しが入る展開を予想する。
今週の下値の焦点は、24日に付けた安値105.66レベル、およびビッドが観測されている105.50レベルの攻防が焦点となろう。
これらの水準を下方ブレイクする場合は、同じくビッドが観測されている105.00トライを意識したい。
ドル円のチャート
豪ドル相場は調整の反落を警戒
ドル円と同じく、下値トライという観点で考えるならば、今週は豪ドル相場の反落にも警戒したい。
豪ドルのインプライド・ボラティリティ(1週間、対米ドル)も上昇基調にある。
一方、リスクリバーサル(1週間、対米ドル)は低下基調にある。
政策相場を土台とした株高トレンドは豪ドルの買い要因だが、米中の対立が激化している状況は豪ドルの売り要因である。
リスクリバーサルの動向をみると、現在は後者(米中の対立激化)の方をより意識していることがうかがえる。
米中の対立激化が米株の調整圧力を高める場合、豪ドル相場には売り圧力が高まろう。
豪ドル/米ドルの短期予測
「株高の調整→豪ドル売り」の展開となる場合、焦点は0.70台の維持となろう。
この水準を下方ブレイクする場合は、0.6774(6/15安値)を起点とした短期サポートラインの維持が次の焦点として浮上しよう。
このラインは今週、0.6930-50レベルで推移する。
一方、上値の焦点は0.7200のトライとなろう。先週22日は0.7182で上値が抑制された。
豪ドル/米ドルのチャート
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