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米株と日銀イベント

株式市場は政策期待を背景に反発基調にあります。今週の外為市場、特に米ドル相場は株式動向に左右される展開が予想されます。また、久々に日銀イベントにも注目が集まるでしょう。米株の上値のポイントは?ドル円の焦点は?マーケットレポートをご参照ください。

Source: Bloomberg Source: Bloomberg

株式にらみの外為市場

今週の外為市場は株式にらみの展開を予想する。特に注視すべきは米株の動向だが、機関投資家がベンチマークとしているS&P500指数のボラティリティ(20日間の標準偏差を年率換算した値)を確認すると、トランプ米政権の財政政策とFEDの資金供給策を背景に投資家心理が落ち着きを取り戻していることで、44%台まで低下してきた。一方、実勢相場の動向を確認すると、半値戻しの水準までは反発している。今週はレジスタンスポイントとして意識されている2,900ポイントの攻防が焦点となろう。この水準は2月から3月上旬の下落局面ではサポートポイントとして意識された経緯もあり、ウイルス相場の状況下ではレジスタンス/サポートの両面で意識されやすい水準と言える。
政策期待が米株をサポートし続ける中、今週発表される企業決算や指標データが「予想よりは悪くない」という内容が確認されるならば米株の反発基調は続き、重要ポイント2,900レベルを突破しよう。外為市場では投資家心理の改善を反映し、米ドル安優勢の展開となろう。一方、企業決算や指標データが株安要因となるケースでは、米ドル買い圧力が高まろう。

米株(S&P500指数)の動向

S&P500 米株 ボラティリティ

株高要因としての日銀金融政策決定会合

今日は日銀金融政策決定会合が開催される。国債は制限なく必要な量を購入し、主に大企業が資金調達で利用する社債やコマーシャルペーパー(CP)の買い入れ枠は15兆円程度に拡充、さらに中小企業の支援ではゼロ金利で資金を貸し出すことを決定する、との事前報道がある。ETF買いの強化に加え、さらなる緩和策の強化を打ち出してくるならば、国内株式のサポート要因となろう。ここ最近の日銀イベントは外為市場にとっては無風状態が続いていた。しかし、今回は「緩和策の強化 → 株高 → 円安」のイベントとして注目したい。

ドル円はレンジの攻防も堅調地合いを予想

ドル円は107.00-108.00を中心としたレンジ相場が予想される。リスクリバーサル(1週間)は緩やかな上昇基調にあり、市場はドル円の堅調地合いを予想している。日米の政策期待という土台に加え、米企業決算と指標データが株式のサポート要因となれば、108円台へ再上昇する展開を予想する。だが、リスク選好局面では米ドル安圧力が高まり易い環境にある。この状況を考えるならば、オファーが観測されている108.50までの戻りが限界と予想する。
一方、リスク回避の局面での米ドル買いも健在である。今週も106.90-107.00ゾーンの攻防が焦点だが、株安が急速に進行し無い限り、このゾーンで反転する展開を予想する。107.00にはビッドの観測あり。

ドル円の動向

USDJPY ドル円 リスクリバーサル

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