豪ドルに売り圧力、豪10年債利回りが過去最低更新
・豪ドル、対円で75.40円付近まで下落
・対米ドルで半月ぶり安値
26日午前の外国為替市場でオーストラリアドルが朝方の水準から下落した。オーストラリア準備銀行(RBA、中銀)による追加緩和観測が高まるなか、豪国債利回りが低下。10年物国債利回りが過去最低水準を更新し、豪ドルの売り圧力が高まった。
豪10年物国債利回りは日本時間10時過ぎから下げ足を速め始めた。25日に更新した過去最低の1.228%を下回ると、1.224%まで低下。過去最低水準を連日で更新した。
豪ドルの対円相場は朝方、75.50円水準で支持されていたが、国債利回りの低下を受けてこのレベルを割り込み、午前遅くに75.40円付近まで下落した。
豪ドルの対米ドル相場は午前9時過ぎに0.6955米ドル付近まで強含んだ後、0.6940米ドル付近まで下落。7月10日以来となる半月ぶりの安値を付けた。
中銀総裁が追加緩和示唆
豪中銀のロウ総裁は25日の講演で、需要の伸びが十分でない場合は、金融政策を一段と緩和して追加の支援を提供する用意があると述べていた。
総裁はまた、低金利が長期間続くと考えるのが妥当だとし、インフレが2~3%としている目標レンジに戻るには時間を要するだろうが、確実に目標に戻るよう中銀は強くコミットすると述べた。
豪統計局が4月に発表した2019年1~3月期の同国の消費者物価指数(CPI)は前年同期比で1.3%上昇。16年7~9月期以来の低い伸びにとどまった。
総裁の発言の後、豪国債利回りは大きく下げた。豪10年債・米10年債利回りスプレッドは26日午前に一時、マイナス84.7ベーシスポイントとなり、マイナス幅を過去最大まで広げた。
AUD/JPY 5分足チャート (出所: IG証券)
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