ドルが一時111円割れ、2月中国輸出が急減
・春節が輸出に影響との見方も
・上海総合指数終値が3000ポイント再度割る
8日午後の外国為替市場でドルが一時、対円で111円の節目を割り込んだ。2月の中国輸出が大幅に減少し、これを受け株価が下げ幅を拡大したことなどで、ドル売りが優勢となった。
午後4時33分現在、ドルは対円で111.00~01円。
日経平均株価の続落を受けて朝方からドルが売られ、午前の取引で111.40円台まで軟化。昼にかけていったん下げ止まるものの、午後に入り発表された2月の中国貿易統計で輸出が大幅減となり、アジア株が下げ幅を拡大すると、ドルもこれに追随して下落。午後3時過ぎに一時、111円の節目を割り込んだ。
中国の貿易統計
中国税関総署の発表によると、2月の輸出は前年同月比20.7%減の1352億ドル(約15兆円)。輸入は同5.2%減の1311億ドルだった。
貿易収支は41億ドルの黒字で、市場予想の264億ドルを大きく下回った。
輸出は2カ月ぶりに前年同月の水準を下回った。輸入は3カ月連続で前年同月を割り込んだ。
今年は春節が2月上旬だったことが、輸出に影響を及ぼした可能性がある。米中間の貿易摩擦や、国内の景気減速も貿易額の減少につながった。
8日の上海総合指数の終値は前日比136.56ポイント(4.4%)安の2,969.86。週初に回復した3000ポイントの大台を割り込んで今週の取引を終えた。
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