ポンド一段安、132円台に 対ドルでは約2年半ぶり安値
・対ドルで2017年3月以来の安値
・離脱再交渉にEU応じず
30日午前の外国為替市場で、英国の欧州連合(EU)からの「合意なき離脱」への警戒感が高まり、ポンドが売りが加速している。ポンドは対ドルで約2年半ぶりの安値まで売られ、対円では1月3日の年初来安値以来の水準となった。
ポンドの対ドル相場は日本時間29日夕方から下げ足を速め始め、30日未明にいったん1.2200ドル台前半で下げ止まった。その後、東京時間の取引でこの大台を割り込み、1.21ドル台後半まで下落。2017年3月以来の安値を付けた。
ポンドは対円でも大幅に値を下げており、30日の東京市場で132円台前半まで売られている。1月3日のフラッシュクラッシュでポンドは131.70円前後まで急落する場面があったが、これ以来の安値となる。
ジョンソン氏、EU離脱案死んだと再び
24日に英首相に就任したジョンソン氏は、主要閣僚に強硬離脱派の議員を任命。28日に10月末のEUからの離脱に向け、合意なき離脱を想定して準備に取りかかる方針を示し、29日には再度、前政権がまとめたEU離脱案について死んだと述べた。
ジョンソン氏はEU離脱の合意内容の再交渉を求める一方、EUのユンケル欧州委員長は再交渉に応じない姿勢だ。
ジョンソン氏の報道官は、EUが姿勢を変えるならジョンソン首相は喜んで交渉の席に着くと語った。
GBP/USD 5分足チャート (出所: IG証券)
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