豪ドル、下げ渋る 6月の豪フルタイム就業者数が急増
・新規雇用者数は予想を大幅に下回る
・対円で一時、1週間ぶり安値
18日午前の外国為替市場でオーストラリアドルが主要通貨に対し下げ渋っている。この日発表された6月の同国雇用統計で新規雇用者数が予想を大きく下回ったことで、豪ドルは対円で一時、1週間ぶりの安値を付けた。一方、フルタイムの就業者数が大幅に増加したことに市場の注目が集まると買い戻しが入った。
豪ドルの対円相場は日本午前10時半の雇用統計の発表直後に75.45円まで下落。11日以来の安値を付けた。しかし、早々に75.70円付近まで買い戻された。
豪ドルの対米ドル相場は、雇用統計の発表直後に0.7005米ドル付近まで下押された後、0.7020米ドル台まで浮上した。
連邦統計局が発表した6月の新規雇用者数は前月比500人の増加にとどまった。市場は1万人の増加を予想していた。5月の新規雇用者数は4万2300人の増加だった。
内訳はフルタイムの就業者数が2万1100人の増加。一方、パータイムの就業者数は2万600人の減少だった。5月は総選挙に絡むパートタイム就業者数の増加が顕著だったが、6月はこれが剥落した格好だ。
失業率は5.2%で市場予想と同水準だった。5月の失業率も5.2%。
追加利下げ観測
賃金の上昇を促すには失業率を4.5%にまで引き下げる必要があるとの見方から、オーストラリア準備銀行(RBA、中銀)は6月と7月の理事会で2会合連続で利下げを実施。6月に政策金利を1.50%から1.25%に、さらに7月に1.25%から過去最低の1.00%に引き下げた。
一方、失業率は2月の4.9%を底に高止まりしており、市場では追加利下げが必要になるとの見方が多い。
中銀は16日公表した7月2日の理事会の議事要旨で「持続可能な成長とインフレ目標の達成を支えるため、必要ならば金融政策を調整する」と表明した。
AUD/JPY 5分足チャート (出所: IG証券)
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