豪ドル下落、75円台前半 ウエストパック銀が年内3度の利下げ予想
・従来は2度の利下げを予想
・豪10年債利回り過去最低に
24日の外国為替市場でオーストラリアドルが円や米ドルに対して下げている。豪銀大手ウエストパック銀行のチーフエコノミストが、オーストラリア準備銀行(中央銀行、RBA)が年内に3度の利下げを実施するとの見通しを示したことが背景にある。
これを受け、75円台後半で推移していた豪ドルの対円相場は正午過ぎにかけて75.40円付近まで下落。1週間ぶりの安値を付けた。
また、豪ドルは対米ドルで0.6905米ドル付近から0.6880米ドル付近まで下落。対円と同様に1週間ぶりの安値を付けている。
ウエストパック銀のチーフエコノミスト、ビル・エバンズ氏はこの日のリポートで、年内の利下げ時期の予想を従来の8月と11月から6月と8月に前倒しし、さらに11月にも利下げの可能性があるとの見解を示した。
エバンズ氏は、3度の利下げにより、政策金利のオフィシャルキャッシュレートは現行の1.50%から0.75%に引き下げられ、その後は2020年まで据え置かれる見通しとした。
豪4大銀行のエコノミストでで3度の利下げを予想したのはエバンズ氏が初めて。
豪10年債利回り過去最低更新
中銀のロウ総裁は21日、早ければ6月にも利下げを実施する可能性を示唆。「利下げは雇用の伸びを支え、インフレが目標に一致する時期を前倒しする」と述べ、「この判断を踏まえ、2週間後の理事会で利下げを支持する理由を検討する」と語った。
中銀は7日の政策理事会で、オフィシャルキャッシュレートを過去最低の1.50%に据え置いた。
豪4大銀行はすべて、6月4日に開催される次回の理事会での利下げを予想しており、また金融市場が織り込む6月利下げの確率は96%となっている。
エバンズ氏による年内の3度の利下げ見通しを受け、豪10年債利回りは一時1.52%を割り込み、連日で過去最低水準を更新した。前日終値は1.58%。
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