豪ドル、対円で下落 FRB議長証言後の米ドル安・円高が波及
・対米ドルは3日ぶり高値
・0.6970米ドル台に上昇
11日の外国為替市場でオーストラリアドル安・円高が進んだ。10日のパウエル米連邦準備理事会(FRB)議長の議会証言を受けて米利下げ観測が再燃。米ドルを売って円を買う動きが強まり、この流れが波及した。
豪ドルの対円相場は午前遅くに一時、75.20円を割り込み、今月3日以来の安値を付けた。
一方、豪ドルの対米ドル相場では豪ドルが上昇。オーストラリア準備銀行(RBA、中銀)は今月までにすでに2回の利下げを実施しており、米国の利下げが意識されるなか、豪米の金利差が縮小するとの見方が広がった。
豪ドルは対米ドルで3営業日ぶりの高値となる0.6970米ドル台まで上昇している。
FRB議長、利下げ示唆
パウエル議長は米下院金融サービス委員会での議会証言で、より緩和的な金融政策の必要性が高まっているとの認識を示し、7月末にも利下げに転じる意向を明らかにした。
議長は通商摩擦や世界景気の減速が米国景気見通しの重しになっていると述べた。また、利下げについては、連邦公開市場委員会(FOMC)の参加者の多くが、その必要性が高まっていると判断していると語った。ただ、具体的な利下げ幅は明言しなかった。
FRBは次回のFOMCを30~31日に開催する。利下げに転じれば、リーマンショック直後の2008年12月以来となる。
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