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米指標データと原油価格

良好な米小売売上高に米金利は上昇で反応。指標データの感応度が未だ健在であることが確認できました。株高の維持を想定する場合、外為市場は引き続き米金利にらみの展開を予想します。また、本日は原油価格の動向にも注目すべきでしょう。詳細はマーケットレポートをご覧ください。

Source : Bloomberg

Analysis Highlights

・米指標データと原油価格

6月の米小売売上高(前月比)は、総合/コアともに0.4%増と市場予想の0.1%増を上回った。米長期金利(以下米金利)は上昇で反応。新たなキャップ水準の候補のひとつである2.15%の突破には失敗したが、良好な指標データの感応度が未だ健在であることは確認できた。一方、米国株式は主要3指数がそろって反落した。しかし、下落率と各ボラティリティ指数の安定的な推移を考えるならば、調整の範囲内である。株高トレンドの維持を軸と想定する場合、外為市場のトレンドは指標データと米金利の動向に左右される展開が続こう。本日は米住宅関連指標が発表される。住宅市況は個人消費と密接な関係にある。これらが総じて市場予想を下回るならば、米金利には低下圧力が高まろう。外為市場だが、「株高/米金利の低下」局面では新興国通貨買い優勢の展開を予想する。逆に「良好な指標データ→米金利の反発基調」のケースでは、米ドル買い優勢の展開を予想する。
尚、本日は米EIA週間在庫統計とその内容を受けた原油価格の動向にも注目したい。イラン情勢の緊張緩和を受け、昨日のNY原油先物価格(8月限)は1バレル=57.62と、前日比3%超の下落となった。このタイミングで米国内の石油関連在庫が予想外に積み上がっていることが判明する場合は需給の緩みが意識され、原油価格はさらに下値トライとなる可能性が高い。このケースでは米金利の動向に関係なく、原油価格との相関性が高い通貨-カナダドルやロシアルーブル-には売り圧力が高まろう。一方、予想外に在庫が減少する場合は、原油価格と資源国通貨のサポート要因となろう。だが、資源国通貨の上昇幅は米金利の動向次第となろう。

【米長期金利】

US 10 years yield 米10年債利回り

・ドル円とユーロドルの展望

通貨オプション市場では短期リスクリバーサル(1週間/1ヶ月)に大きな変動は見られない。また、株高トレンドが継続している状況も考え、今日のドル円は堅調地合いを予想する。上値の焦点は、昨日高値108.37および12日高値108.60を想定。108.50にはオファーが観測されている。株高と米金利の上昇が同時に発生する場合は、109.00近くまで上昇する展開を予想する。一方、下値の焦点は12日以降相場をサポートしている107.78の維持となろう。107.80-70には断続的にビッドが並んでいる。
ユーロドルは引き続き米金利にらみの展開となろう。昨日は良好な米指標データと冴えない独指標データを背景に米独利回り格差が拡大し大陰線が示現。「良好な米指標データ→米金利の上昇」のケースでは、1.1200ブレイクおよびサポートポイント1.1180トライを予想する。このレベルには厚いビッドが観測されている。一方、「冴えない米指標データ→米金利の低下」のケースでは、21日MA(1.1284前後)を上限に戻りの水準を探る展開となろう。まずは昨日高値1.1263の突破が焦点となろう。1.1260-70にはオファーの観測あり。

【ドル円】

ドル円 USDJPY


【ユーロドル】

EURUSD ユーロドル

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