ユーロ円について
今回はユーロ円にフォーカスしました。ユーロドルは相変わらずベアトレンドが継続していますが、2019年のクロス円のパフォーマンスを確認すると、ユーロ円も冴えない状況が続いています。今後の焦点と展開は?マーケットレポートをご覧ください。
Analysis Highlights
・ユーロ円について
21日の米国市場は「株高/金利上昇」の典型的なリスク選好相場となった。主要な海外の株価指数も軒並み上昇。リスク選好の状況下での外為市場では、円安圧力が高まり易いことはこのレポートで指摘してきた。事実、昨日も円安優勢で推移した。現在のリスク要因である米中貿易摩擦の懸念が下火になる場合、対円で上昇幅の拡大が期待できるのがリスク性の高い通貨-資源国通貨および新興国通貨である。特に現在は、イラン問題を背景に原油価格が堅調に推移している状況でもある。リスク選好相場かつ原油高の恩恵を受けるカナダドル、メキシコペソそしてブラジルレアルといった通貨の上昇幅が対円で拡大しよう。一方、リスク選好の状況下でも上昇幅の拡大が期待できないのがユーロ円である。主要先進国通貨(米ドル、英ポンド、豪ドル、NZドル、カナダドル、スイスフラン)の年初来騰落率(対円)を確認すると、ユーロのパフォーマンスはスイスフランと並んで冴えない。直近のオセアニア通貨も対円でマイナスのパフォーマンスとなっているが、これは米中貿易摩擦の懸念の再燃が要因であり、リスク選好下におけるパフォーマンスは英ポンドやカナダドルと並び良好だった。一方、ユーロ円はリスク選好の状況下でもプラス圏とマイナス圏を右往左往する状況が続いていた。ユーロ安の主因が低迷する域内のファンダメンタルズにあることは明白であり、この点が良好な指標データで払拭されない限り、ユーロ円が上昇トレンドを描くことはないだろう。
・ユーロ円とユーロドルの展望
本日のユーロ円は、株式市場の堅調地合いを土台に上値トライを予想する。だが、上述したとおりファンダメンタルズの面で懸念を抱えているため、上昇幅は限定的となろう。目先の焦点は21日MA(123.72前後)の突破である。すぐ上の水準(123.88前後)にはリトレースメント38.20%の水準が位置する。これらテクニカルで反落する展開を警戒したい。尚、123.60と123.80にはそれぞれオファーが観測されている。オーダー状況の面でも上記のテクニカル水準で反落する可能性があろう。一方、下値の焦点は122.70レベルの攻防となろう。直近の動向を確認すると、この水準を下方ブレイクしても買い戻される傾向にある。122.50にはビッドの観測あり。
ユーロドルは売り買い交錯を想定する。基調はベアだが、重要サポートポイント1.1133レベル(プロジェクション100%の水準)では一度調整の反発を想定。だが、1.1265でのダブルトップを形成しての反落と小幅ではあるが米金利の反発基調を考えるならば、1.1220レベルまでの反発が限界だろう(5/15・16高値レベル)。1.1130にはビッドの観測あり。1.1130台を下方ブレイクする場合、現時点での年初来安値1.1110が次のターゲットとして浮上しよう。ユーロ相場の変動要因として、本日はドラギECB総裁の講演にも注目したい。
【ユーロ円】
【ユーロドル】
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