英ポンド相場は反落を警戒 米ドル相場は金利にらみ
「合意なき離脱」を回避したことで英ポンド相場は上昇しました。今日は反落リスクを警戒したいとことです。一方、米ドル相場は金利の上昇圧力が抑制されていることから売り優勢となっています。目先の焦点は?本日のマーケットレポートをご覧ください。
Analysis Highlights
・英ポンド相場は反落を警戒 米ドル相場は金利にらみ
英下院は13日、「No deal BREXIT(合意なき離脱)」に反対する動議を採決し賛成多数で可決した。最悪の事態が避けられたことでこの日の英ポンドは急騰。対米ドルでは1.3383と、昨年6月14日以来の高値を付ける局面が見られた。BREXIT問題に関する次の焦点は、14日に予定されている「離脱日(3/29)延期」の採決である。この動議が可決されてもすでに期待先行で英ポンドが上昇していることを考えるならば、採決後は反落リスクを警戒したい。だが、現在は米ドル安優勢となっている。本日もこの状況が続くならば、英ポンドに調整の売り圧力が高まっても下値は限定的となる可能性がある。
その米ドル相場は、引き続き金利にらみの展開となろう。金利の動向は米指標データ次第だが、昨日発表された2月の生産者物価指数(PPI)は同月消費者物価指数(CPI)に続き市場予想を下回った。インフレ指標の低下はFEDの政策スタンス転換の正しさを証明するものであり、それ故、米金利には根強い低下圧力がかかり続けよう。本日は景気の先行指標である1月の新築住宅販売件数が発表される。米株が反発基調にあるタイミングで市場予想以上の結果ならば「金利上昇→米ドル買い」を想定する。このケースでは英ポンドの下落幅拡大を警戒したい。下値の焦点は1.31台の維持となろう。1.3100のすぐ下にはフィボナッチ・プロジェクション100%の水準(1.3098)が位置する。一方、米住宅指標が市場予想を下回る場合は、米ドル安優勢の継続を想定する。このケースでは、英ポンドが調整の売り圧力に圧されても1.32台(フィボナッチ・プロジェクション61.80%の水準1.3207)を維持する展開を想定している。
【英ポンドドルチャート】
・ドル円は堅調地合いを想定 ユーロドルのトレンドは米指標データ次第
昨日の米株は主要3指数ともに上昇した。BREXITリスクも後退したことを考えるならば、株式市場が大きく崩れる要因は見当たらない。よって、本日のドル円は堅調地合いを想定する。だが、米金利の上昇幅が抑制されている状況では上値は引き続き抑制されよう。オファーが観測されている111.50レベルでの反落リスクを警戒したい。111.80および112.00にもオファーの観測あり。一方、下値はビッドが観測されている110.70レベルを目先の下限と想定する。
ユーロドルは米指標データ次第でトレンドが決定されよう。現在の米金利は、株高トレンドに追随できない状況が続いている。上述した米住宅関連指標の結果が市場予想を下回る場合、米金利の低空飛行が続くことで現在の反発トレンドをサポートしよう。上値の焦点は89日MA(1.1366)を想定。このMAの突破に成功する場合は、1.14を視野に上昇幅が拡大しよう。1.1350、1.1380および1.1400にはオファーが観測されている。一方、良好な米指標データが確認される場合は反落を想定する。下値の焦点は1.13台の維持となろう。1.13割れのケースでは、昨日安値1.1275の維持が次の焦点として浮上しよう。
【ドル円チャート】
【ユーロドルチャート】
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