焦点は米指標データへ
週明けのドル円と米株先物は上窓のギャップオープン。一方、NY金先物は下窓のギャップオープン。投資家のリスク選好スタンスがさらに高まっていることがわかります。この状況が続くかどうか、次は米国の指標データに注目です。その理由は?マーケットレポートをご覧ください。
Analysis Highlights
・焦点は米指標データへ
注目された米中首脳会談でトランプ米政権サイドは対中関税の強化を見送った。また、華為技術(ファーウェイ)に対する制裁緩和も表明。週明け早朝のドル円が108円台スタートの上窓ギャップオープンとなった状況を考えるならば、今回の会談はリスク選好イベントとして認識されている。日米株式も堅調地合いが予想される。よって、今週のドル円は反発基調を予想する。
一方、米ドル相場は金利にらみの展開となろう。FEDの緩和スタンスは引き続き金利の低下要因だが、米中会談は短期的な債券ロングの解消(=金利反発)のきっかけとなり得る。だが、FOMC以降、米金利の反発局面では良好な指標データの存在があった。よって、米金利の持続的な反発を考える上で注視すべきは、米中会談の結果を意識したリスク選好相場よりも米指標データの内容である。今週は6月の各ISM指数と同月雇用統計に市場の耳目が集中しよう。「良好な指標データ→米金利反発」の局面では米ドル買い優勢の展開を予想する。このケースではドル円の上昇幅も拡大しよう。一方、「冴えない指標データ→米金利の低空飛行継続」の局面では、新興国通貨買い優勢の展開を予想する。資源国通貨は原油やベースメタルの価格動向で上昇幅が決定されよう。
・ドル円とユーロドルの展望
週明け早朝のドル円は上窓のギャップオープンとなり、21日MA(108.08前後)および短期レジスタンスラインの上方ブレイクに成功。また、米株先物も上窓ギャップによるスタートとなった状況を考えるならば、今週は戻り高値の水準を探る展開を予想する。目先のレジスタンスポイントは109.00を想定。108.80ブレイクは109.00トライのシグナルとして考えたい。109円台の攻防で注視すべきポイントは、109.62(5/31高値 / 大陰線示現)および110円トライを妨げた109.92(5/30高値)である。108.50ではオプションバリアの攻防が予想される。また、109.50にはオファーの観測あり。一方、下値の焦点は107円台の維持となろう。107.55(6/28安値)のブレイクは107.00トライのシグナルとして警戒したい。
ユーロドルは、米金利の動向にトレンドが左右されよう。その米金利は上述した指標データにらみの展開となろう。「良好な米指標データ→米金利上昇」の局面では下落を予想する。焦点は、先週25日以降相場をサポートしている1.1340の攻防である。このレベルを完全に下方ブレイクする場合は、ビッドが観測されている1.1310-1.1300ゾーンを視野に下落幅の拡大を予想する。1.1300付近には21日MA(1.1297前後)が上昇中。一方、「冴えない米指標データ→米金利低下」の局面では1.1400の再トライを予想する。テクニカル面での焦点はフィボナッチ・プロジェクション100.00%の水準1.1412となろう。1.1400-1.1410ゾーンにはオファーが観測されている。
【ドル円】
【ユーロドル】
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