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米金利 唯一の反発要因

米金利は相変わらず株高にも原油高にも追随出来ない状況が続いています。唯一の反発要因は米指標データですが、ISM指数は製造業・非製造業ともにかんばしくありません。本命の雇用統計待ちムードが漂う中、本日の焦点は?マーケットレポートをご覧ください。

Source : Bloomberg

Analysis Highlights

・米金利 唯一の反発要因

3日の主要な株価指数は総じて上昇した。リスク選好の先導役である米株の各ボラティリティ指数も20ポイント以下で安定的に推移している(VIX:12.57 / VXN:16.15)。これらの動向は投資家の根強いリスク選好スタンスを示唆している。一方、米長期金利(以下米金利)は、2016年11月上旬以来となる1.939%まで低下する局面が見られた。「株高 /米金利の低下」を背景に外為市場では新興国通貨買い圧力が高まっている。株高の継続を想定する場合、外為市場のトレンドは米金利の動向で決定されることはこのレポートで再三指摘してきた。その米金利は現在低下基調にある。だが、一方向に振れ続ける相場はこの世に存在しない。よって、今後は短期間で低下幅が急速に拡大している米金利の反発局面を意識することが重要である。株高にも原油高にも追随出来ない現在の状況を考えるならば、良好な米指標データが唯一の反発要因である。だが、昨日発表されたISM非製造業景況指数は55.1と、市場予想の55.9を下回った。製造業と同じく、昨夏をピークに低下トレンドが続いていることが非製造業の分野でも確認された。この状況で今週の本命である6月雇用統計が総じて市場予想を下回る場合、米金利にはさらに低下圧力が高まる展開が予想される。外為市場では「株高 /米金利の低下」を意識した新興国通貨買い優勢の展開が続こう。資源国通貨は原油やベースメタルの価格動向も見る必要がある。投資家のリスクセンチメントが改善傾向にある点を考えるならば、「冴えない指標データ→米国経済の先行き不透明感」よりも「株高 / 米ドル安」にサポートされる展開を予想する。事実、昨日はNY原油と金の価格はともに上昇。豪ドルやカナダドルも米ドルに対して上昇した。一方、雇用統計が総じて市場予想を上回る場合は、上記とは逆に米金利の反発による「米ドル買い /新興国通貨売り」の展開を予想する。

・ドル円とユーロドルの展望

本日は米国市場が独立記念日のため各市場は休場となる。よって、ドル円は107円台を中心とした売り買い交錯を予想する。上値の焦点は108.00トライとなろう。この水準には21日MA(108.02前後)が推移している他、オファーも観測されている。107.90ブレイクは108.00トライのシグナルと予想する。一方、下値の焦点は、直近安値106.77を起点とした短期サポートラインの維持となろう。このラインの下方ブレイクする場合、次の焦点は3日の安値レベル107.50レベルの維持となろう。このレベルにはビッドの観測あり。
ユーロドルも売り買い交錯を予想する。米金利の低下基調はサポート要因だが、積極にユーロを買う材料に欠ける。21日MA(1.1300前後)以上の水準(1.1310 / 1.1320レベル)での反落リスクを意識したい。一方、下値の焦点はリトレースメント61.80%の水準1.1268の維持となろう。このテクニカルポイントを下方ブレイクする場合、ビッドが観測されている1.1250が次のターゲットとして浮上しよう。すぐ下の水準には短期サポートラインが推移している。

【ドル円】

USDJPY ドル円


【ユーロドル】

ユーロドル EURUSD

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