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ハイテクセクターの動向を注視

米株の上値が徐々に切り下がっています。米中対立の動向に加え、昨日は久しぶりに?イールドカーブがマーケットの話題となりました。ハイテクセクターは両方の要因と密接に関係しています。それだけに米株のトレンドはハイテクセクターの動向次第と考えることができます。そして、株式動向に円相場のトレンドは左右され続けるでしょう。詳細はマーケットレポートにて。

Source : Bloomberg

Analysis Highlights

・ハイテクセクターの動向を注視

28日の海外外為市場は、リスク回避相場が意識され円高優勢の展開となった。米国株式市場では長短金利差の逆転(逆イールド)に対する懸念が再び高まりつつある。投資家のセンチメント動向を示すVIX指数は未だ警戒水準の20ポイントを下回る水準で推移している。だが、ハイテクセクター指数のナスダック100を原資産としたVXN指数は21.83と警戒域での推移が継続中。ハイテクセクターは景気敏感セクターである。長短金利差がさらに縮小する場合、ハイテクセクターを中心に米株は売り圧力に直面する展開を警戒したい。金利動向を左右するのは、指標データと米中対立の動向である。前者については31日の米中指標データが注目される。特に注視すべきは米国の指標データだが、5月消費者信頼感指数は134.1と、市場予想の130.0を上回り個人消費の堅調さを示した。昨日の米国市場ではこの結果が無視された一方、外為市場では米ドル相場のサポート要因になるというちぐはぐな反応だったが、31日のPCEをはじめ、翌週の重要指標データ(特に6月雇用統計)が総じて市場予想を上回る場合、米長期金利の低下圧力は後退しよう。良好な米指標データは米ドル相場のサポート要因となろう。逆に総じて市場予想を下回る場合は、米経済の先行き不透明感が意識され(同時に逆イールド懸念がさらに高まる可能性もある)、米株の調整ともう一段の長期金利低下を警戒したい。一方、後者については現状、各市場のトレンドに影響を与える新たな言動や報道はない。だが、トランプ米大統領のツイートをはじめ、米国サイドの動向を常にウォッチしておく必要がある。

【VNX指数/イールドカーブ】

USDJPY ドル円

・ドル円とユーロドルの展望

米長期金利が低下トレンドにある以上、ドル円は引き続き株式にらみの展開となろう。米株の上値が切り下がっている状況を考えるならば、注視すべきは重要サポートポイント109.05の攻防である。この水準はフィボナッチ・プロジェクション38.20%の水準にあたる。また、すぐ下の109.00にはビッドが観測され、且つオプションバリアの攻防も想定される。109.00割れとなればストップを巻き込み、108.71(2/1安値)、108.48(1/31安値)を視野に下落幅の拡大を警戒したい。一方、米株が反発する場合は、110.00のトライが焦点となろう。21日MAが110.05前後まで低下している。109.70、109.80そして110.00にはオファーの観測あり。
ユーロドルは1.11台での売り買い交錯を想定する。焦点は引き続き米独利回り格差の動向となろう。テクニカル面で注視すべきは、昨日同様1.1448(3/20高値)を起点とした短期レジスタンスライン(今日現在1.1210前後)の攻防である。だが、このラインを突破しても米独ファンダメンタルズ格差と欧州議会選挙の結果がユーロ相場の重石となろう。1.12ミドルレベルからのユーロ売りに警戒したい。1.1220および1.1250にはオファーが観測されている。一方、下値の焦点は1.11台の維持となろう。1.1110および1.1100にはビッドの観測あり。

【ドル円】

USDJPY ドル円


【ユーロドル】

ユーロドル EURUSD

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