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FOMC後の焦点

FOMC後、米株は下落し長期金利は低下しました。次の焦点は米指標データとなるでしょう。FEDは指標データ次第というスタンスを維持しており、また米株と金利の唯一の反発要因だからです。詳細は今日のマーケットレポートをご覧ください。

Source : Bloomberg

Analysis Highlights

FOMC後の焦点

パウエルFRB(以下FED)は31日のFOMCで予想通り0.25%の利下げを決定した。利下げ自体はすでに市場で織り込まれていたため、今回の焦点は米国経済の先行きに関するFEDの見解にあった。声明文ではインフレの低下に懸念を示しながらも米国経済は引き続き堅調さを維持しているとした。また、パウエル議長は記者会見で、今回の決定は利下げサイクルに入ったことを意味しないと指摘。国内外のリスク要因を意識しながらも米国経済の先行きについてFEDは強気のスタンスを維持すると同時に利下げサイクル入りも否定したことで、外為市場では米ドル買い優勢の展開となった。一方、FEDによる強気の見通しは米国株式市場で「緩和的でない」と捉えられ、主要3指数は軒並み下落した。
今後の政策判断についてFEDは「Data Dependency(指標データ次第)」という従来のスタンスを維持すると表明。よって、FOMC後の焦点は米国の指標データとなろう。FOMC後に下落(低下)した米株と米金利にとって唯一の反発要因となるからだ。米中貿易協議は9月に持ち越しとの報道が流れても各市場で特段の反応が見られなかった事実を考えるならば、目先この問題が金融市場のかく乱要因となる可能性は低い。よって、良好な米指標データは素直に米株と米金利の反発要因となろう。逆に冴えない指標データが続く場合は、最高値圏にある米株の調整圧力を高めよう。このケースでは米ドル買い優勢の展開を予想する。一方、冴えない指標データを背景に米株安局面が多く散見される場合、米金利にはさらに低下圧力が高まろう。このケースでは円買い優勢の展開を予想する。対照的に新興国通貨には売り圧力が高まろう。

・ドル円とユーロドルの展望

今日のドル円は米指標データの内容にトレンドが左右されよう。注目すべきは7月ISM製造業景況指数だが、市場予想(52.0)を上回る場合は、米株と米金利の反発を背景に109.00トライを予想する。昨日相場をレジストした109.00には厚いオファーが観測されている。109.50および109.60にもオファーの観測あり。5月下旬の動向を考えるならば、109.60レベルを109円台の攻防分岐と想定している。一方、ISM製造業景況指数が市場予想を下回る場合は、21日MA(108.29前後)の攻防が焦点となろう。21日MAを下方ブレイクする場合は108.00が次の下値ターゲットとなろう。先月29日以降相場をサポートしている108.40にはビッドが観測されている。108.20および108.00にもビッドの観測あり。
ユーロドルも米指標データの内容にトレンドが左右されよう。下値の焦点は昨日相場をサポートしたプロジェクション100.00%の水準1.1065レベルである。このポイントを下方ブレイクする場合は1.1000を視野に下落幅の拡大を予想する。1.1010にはビッドの観測あり。一方、反発する場合は、これまで相場をサポートしてきた1.1100がレジスタンスへ転換するかどうか、この点が焦点となろう。

【ドル円】

USDJPY ドル円


【ユーロドル】

ユーロドル EURUSD

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