米株の動向を注視 ユーロ相場は下値トライを警戒
本日は米株にらみの展開を予想します。外為市場で注目すべき通貨ペアはユーロ円です。米金利の低下基調にもかかわらずユーロドルは上値の重い展開が続いています。このタイミングで米株が反落すればユーロ円の下落幅が拡大すると思われます。詳細はマーケットレポートをご覧ください。
Analysis Highlights
・米株の動向を注視 ユーロ相場は下値トライを警戒
米国株式市場は株高トレンドを維持している。一方、米長期金利(以下米金利)に大きいな変動は見られず、昨日は2.02-2.07%のレンジで上下に振れる展開が続いた。今週の外為市場はECBイベントと米株の動向でトレンドが左右される展開を予想しているが、前者については25日の理事会とドラギ総裁の会見内容を見極める必要がある。よって、目先は米株の動向を注視したい。その米株だが、22日のレポート「焦点は米株の動向とECBイベント」で指摘したS&P500指数のボラティリティは7%台で推移中。現状、ECBやFEDの緩和スタンスが米株のサポート要因となっているが、ボラティリティ拡大(=原市場下落)のトリガーとなり得る6%の水準を視野に低下基調が続いている状況は常に意識しておきたい。米株高トレンドが続く場合、外為市場は米金利にらみの展開となろう。米金利の低下基調が続くならば新興国通貨買い優勢の展開を予想する。一方、ECBイベントが意識されている状況を考えるならば、「米金利の低下継続→米ドル売り」以上に「ECBの緩和スタンス→ユーロ売り」優勢の展開を予想する。事実、昨日のユーロドルは陰線(日足)が示現した。一方、米株が反落する場合は米金利も低下しよう。このケースでは円買い優勢の展開を予想する。特に注視すべきはユーロ円である。米金利の低空飛行状態が続いているにもかかわらず、ユーロドルが1.12割れを試す状況が続くタイミングで「株安→円高」となれば、サポートポイント120.70レベルの下方ブレイクを意識したい。
【米株とボラティリティ】
・ドル円とユーロドルの展望
今日のドル円は107円台を中心とした売り買い交錯相場を予想する。米株が崩れない限り108円台をトライする局面は見られよう。だが、米金利の低空飛行状態が続いていることを考えるならば、21日MA(108.01前後)や昨日高値108.06で反落する展開を意識したい。108.20にはオファーの観測あり。一方、下値の焦点はビッドが観測されている107.50の維持が焦点となろう。米中対立リスクの再燃や企業決算等で米株が反落する場合、下落幅によっては107.50ブレイクの107.20トライを警戒したい。107.30から107.00にかけては断続的にビッドが並んでいる。
ユーロドルは下値トライを警戒する展開が続こう。目先の焦点は短期サポートラインの維持である。このラインの下方ブレイクは短期サポートラインの起点となっている1.1180をトライするシグナルと想定している。このレベルにはビッドが観測されている。1.1180をも下方ブレイクする展開となれば、次のターゲットは同じくビッドが観測されている1.1150となろう。この水準は先月3日に相場をサポートした経緯がある。一方、上値の焦点は21日MA(1.1267前後)のトライで変わらず。1.1250および1.1270にはオファーが観測されている。
【ドル円】
【ユーロドル】
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