6月FOMCの焦点
今週は重要イベントが目白押しとなっています。中でも注目は米FOMCとなるでしょう。今回の焦点はFEDの利下げスタンスがどの程度なのか?この点にあります。これを見極める上で具体的に注目すべき点はどこか?マーケットレポートをご覧ください。
Analysis Highlights
・6月FOMCの焦点
今週は各国中銀イベント、重要指標データに要人発言とイベントが目白押しとなっている。中でもマーケットの注目を集めるのが米FOMC となろう。今週の会合で利下げについてのシグナルを発信し、7月以降に利下げを実施するというのが、FEDの金融政策に関する現時点でのベースシナリオである。よって今回の焦点は、利下げのタイミングと回数に関する情報となろう。筆者が注視しているのは後者の方である。金利先物市場では、7月にFEDが利下げに踏み切る確率を85%と予測している。さらに確率の推移を確認すると、今年12月のFOMCまでにターゲットレンジ1.5-1.75までの利下げを30%台後半の確率で織り込み始めている。現在のターゲットレンジは2.25-2.50%。つまり市場は、最大で3回の利下げをFEDが実施する可能性を予測し始めている。複数回の利下げ確率がさらに上昇するかどうか、ポイントは最新の経済予測にあろう。パウエルFRB議長は4日の講演で「act as appropriate to sustain the expansion」と述べ、利下げはあくまでも「景気拡大の維持」のための行動と発言。また、5日に公表された米地区連銀経済報告(ベージュブック)でも「Economic activity expanded at a modest pace overall from April through mid-May」と、直近(4月から5月中旬)の経済活動は全般的に緩慢なペースで拡大したと指摘した。つまり、FEDサイドは米国の経済が未だ堅調であると主張している。しかし、6月のFOMCでこの見方を下方修正するならば、上述した複数回の利下げ確率が上昇しよう。このケースで注視すべきは米債券市場の動向である。期待先行で長期金利(以下米金利)が低下していることから、単発的な金利の反発局面が見られよう。だが、昨年12月のFOMCで政策スタンスが転換して以降、米金利は低下の一途を辿ってきた。この点を考えるならば、経済見通しの下方修正は中長期的に米金利の低下要因となろう。この場合、最大の焦点は節目の2.0%の攻防となろう。
【米長期金利】
・ドル円とユーロドルの展望
今週のドル円は、107.80-109.00をコアレンジと想定したい。現状、FEDの利下げは「景気の拡大を維持」するための対応であることから株式のサポート要因となっている。しかし、経済見通しが下方修正される場合、利下げの目的は「景気減速を意識」した対応へと変化する。これは本質的に株安要因である。よって、注視すべきは107.80の下方ブレイクの方である。この展開となる場合、次の下値ターゲットは107.50(1/4安値)および107円台の維持となろう。一方、上値の攻防分岐は先週同様21日MAと想定。今日現在、108.96と109円台を割り込んできた。すぐ上の水準に短期レジスタンスラインが推移している点も考えるならば、109.00レベルの攻防が焦点となろう。短期的な米債ロングの調整(=金利上昇)と株高局面が同時に発生する場合は、このレベルのトライを予想する。
今週のユーロドルは、1.1100-1.1350をコアレンジと想定。米欧の金融緩和スタンスがぶつかり合う状況となっている点を考えるならば、目先はこのレンジの攻防を意識したい。リスクリバーサル(1週間 / 1ヶ月)の動向を考えるならば、目先注視すべきは1.1200前後の攻防となろう。このレベルには、フィボナッチ・リトレースメント61.80%の水準にあたる。14日は見事にこのテクニカルで相場がサポートされた。このレベルで反転する場合は1.1300再トライを予想する。一方、下方ブレイクする場合は、重要サポートポイント1.1110の維持が次の焦点として浮上しよう。
【ドル円】
【ユーロドル】
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