地合いの弱さが目立つユーロ相場
米国株式市場は株高トレンドを維持。この状況が続く間は、米金利の動向が外為市場のトレンドを左右するでしょう。ECBイベントが控えていることを考えるならば、今注目すべきはユーロ相場の動向です。詳細は今日のマーケットレポートにて。
Analysis Highlights
・地合いの弱さが目立つユーロ相場
23日の米国市場は、米中貿易交渉の進展期待を背景にリスク選好相場(株高/長期金利反発)の展開となった。株高の維持が続く場合、外為市場のトレンドが米長期金利(以下米金利)の動向で左右されることはこのレポートで再三指摘してきた。昨日の米金利は2.04%台から2.085%まで上昇する局面が見られた。金利の上昇は米ドル買い圧力を高め、米ドル相場は対主要国通貨で上昇した。ECBとFEDの緩和スタンスそしてS&P500指数のボラティリティが7%台後半で膠着した状況となっていること(=低すぎる水準6%までまだ余裕があること)も考えるならば、本日も株高トレンドの維持を予想する。米ドル買いが継続するかどうかは米金利の動向次第となろう。その米金利は指標データにらみの状況が続こう。本日は7月の各PMI指数(製造業/サービス業/総合)と6月新築住宅販売件数が発表される。総じて市場予想を上回る内容ならば、米金利の反発が続くことで米ドル高優勢の展開を予想する。このケースで注視すべきはユーロ相場の動向である。昨日はECBイベント前の仕掛け売りにより1.11後半のサポートポイント(1.1180レベル/1.1150レベル)を大陰線でことごとく下方ブレイク。一方、ユーロ円は重要サポートポイント120.70を下抜けた。このレベルが何故重要かというと、6月以降相場をサポートし続けてきた事実のみならず、2016年6月安値109.46を起点とした長期サポートラインがクロスしているからである。さらに、対英ポンドでも今月17日を境に反落基調へ転じている状況を考えるならば、ユーロ相場の地合いの弱さが目立っている。
【ユーロ円】
・ドル円とユーロドルの展望
今日のドル円は堅調地合いを予想する。21日MA(108.07前後)を完全に突破したことで、次のターゲットはフィボナッチ・プロジェクション50.0%の水準108.31および61.80%の水準108.57となろう。108.30-50ゾーンにはオファーが観測されている。これらレジスタンスポイントを突破する場合は、109.00を視野に上昇幅の拡大を予想する。一方、反落のケースでは、21日MAがサポートラインへ転換するかどうか、この点を見極めたい。
ユーロドルは引き続き金利にらみの展開となろう。米金利が上昇する局面では1.11台の維持が焦点となろう。1.1123(5/31安値)および1.1114(5/30安値)をサポートポイントと想定。1.1100にはビッドが観測されている。一方、反発のケースではこれまで相場をサポートしてきた1.1200がレジスタンスポイントへ転換するかどうか、この点が焦点だが、ECBイベントを意識した現在のユーロ相場の地合いを考えるならば、1.1200での反落を予想する。
【ドル円】
【ユーロドル】
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