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FEDの政策、米ドル安そして金相場

外為市場では米ドル安が継続中。米ドルの先行きを見極める上で今後注視すべき市場は?そしてドル円とユーロドルの焦点は?マーケットレポートをご参照ください。

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Analysis Highlights

・FEDの政策、米ドル安そして金相場

米ドル相場の方向性を示すドルインデクスは3日続落中。昨日はサポートポイント97.00レベルを下方ブレイクした。一方、米株はパウエル発言以降反発圧力がさらに高まり、S&P500指数は昨年12月19日以来の水準(2,566レベル)まで上昇する一方、ボラティリティ(VIX)は急低下している(36.10→21.40)。「米ドル安/株高」は明らかにFEDの利上げ路線変更を意識した現象であり、それ故2019年の米ドル相場は売り圧力に直面する機会が多く見られよう。事実、昨日の米ドル相場は日本円を除く主要な先進国通貨に対して下落した。また、対新興国通貨でもロシアルーブルをはじめ、南アランド、メキシコペソおよび中国元で米ドル売り優勢の展開となった。
米ドルの先安観を示す指標として今後注視すべきは、金相場だろう。NY金先物(2月限)は昨年6月以来の水準まで上昇中。昨年11月以降底打ち感を強めた背景にあるのはリスク回避相場だった。しかし、同年12月19日のFOMC後に大陽線が示現し、その後米株の反発局面が散見されたにもかかわらず上昇圧力がさらに高まっている状況は、明らかにFEDの利上げ路線変更を意識した現象と言える。今後、株高局面でも金相場が現在の上昇基調を維持する場合、市場関係者が抱く米ドル先安観が根強いことの証左のひとつとして捉えるべきだろう。

・ドル円とユーロドルの焦点

ドル円は引き続き株式動向にらみの展開となろう。現在は米ドル安vs株高を背景とした円安の構図となっている。日米株式がともに上昇しても108円台で上値が抑制されている事実は、いかに現在の米ドル安圧力が根強いかを示唆している。また、警戒すべきは株安と円高が再リンクしている状況である。2018年は米ドル高と日本企業の巨額買収に絡んだ円売りにより、株安局面でもドル円は111-112円レベルで反発する展開が見られた。しかし、昨年12月以降のリスク回避局面では、クロス円が総崩れとなった状況が示唆するとおり「株安→円高」という従来の構図が復活している。米株のボラティリティ動向を考えるならば、本日の日米株式も底堅い展開が想定され、ドル円も108円台を維持する状況が続こう。だが、突発的なリスク要因(=米中貿易摩擦に関するネガティブ報道、米国の政治リスク、トランプ演説)が株安圧力を高めるリスクを常に警戒したい。上値の焦点は、昨年12月中旬の高値レベル113.65レベルを起点とした短期レジスタンスライン(109.00前後)の突破となろう。109.00にはオファーの観測あり。一方、下値の焦点は108円台の維持となろう。
ユーロドルは、米ドル安にサポートされ底堅さを維持する展開を想定している。上値の攻防分岐は1.1500。このレベルにはオファーが観測されており、且つオプションバリアの攻防が想定される。突破に成功する場合、次のターゲットはプロジェクション161.80%の1.1538となろう。一方、下値の焦点は21日MAの維持となろう。このMAは今日現在1.1390前後で推移している。

【チャート1:ドルインデックスとNY金先物】

DXY NYgold ドルインデックス NY金先物

【チャート2:ドル円】

ドル円 USDJPY

【チャート3:ユーロドル】

EURUSD ユーロドル

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