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ユーロドル 2つのサポート要因と注意すべき下落要因

Market Summary

15日の海外外為市場では、引き続き米ドル安の展開となった。ユーロドルはドイツの政治リスクがひとまず後退したこと、そしてハンソン・エストニア中銀総裁の発言を受け続伸。高値1.2296まで急伸する局面が見られた。ユーロクロスも堅調に推移し、ユーロ円は135.97まで上昇。ユーロポンドは21日MAにサポートされ0.88後半で堅調推移となった。一方、ドル円は、対ユーロでの米ドル売り加速を背景に110.30まで下落する局面が見られた。

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Market Analysis

米ドル安が加速している。ドルインデックスは連日の陰線示現により2017年の最安値91.01(8/9)をあっさりと下方ブレイク。15日は90.27まで下落する局面が見られた。この主因は、約58%のウェイトを占める対ユーロの動向にある。ユーロドルは15日、2014年12月以来となる1.23手前まで急伸。トレンドを見極める上で重要な指標のひとつであるリスクリバーサルを確認すると、年初のマイナス圏への拡大傾向から一転、ユーロ高を示唆する状況へ回帰している(チャート参照)。現在のユーロ相場は、ドイツの政治リスク / 堅調なファンダメンタルズという売り / 買いの要因に板挟み状態となっている。リスクリバーサルがプラス圏へ急浮上しているということは、売り要因である政治リスクが後退し市場の焦点がファンダメンタルズへと回帰していることを示唆している。さらにECBの金融政策に対する思惑もユーロ相場のサポート要因として浮上中。ハンソン・エストニア中銀総裁は昨日、今年9月以降の量的緩和解除の可能性について言及。今後キーマン達から同様の発言が増えるならば、市場はECBが金融緩和の解除に向けた地ならしを始めたと想定しよう。この思惑が強まる程、独長期金利には上昇圧力が強まり、米独利回り格差の拡大は抑制され、結果ユーロドルは堅調地合いを維持しよう。だが、一方向に振れ続ける相場はない。ユーロドルの下落リスクとして注視すべきは、上述したドイツ政治リスクの再燃と投機筋によるユーロロングの解消だろう。特に目先は後者の動向に要注意。米商品先物取引委員会(CFTC)によれば、投機筋の買越し額は約14.4万枚まで急増。ドイツの政治リスクの他、リスク選好相場や世界的な金利上昇圧力の高まりを背景に米長期金利が急上昇する局面が散見されるならば、投機筋を中心にユーロ高を是正する圧力が強まろう。

一方、ドル円だが、対ユーロでの米ドル売りが続く限り上値の重い状況が継続しよう。ビッドが観測されていた110.50を下方ブレイクした点を考えるならば、次のターゲットは15日のレポートで指摘したリトレースメント61.80%の110.15レベルを想定したい。詳細なチャート分析は、別途テクニカルレポートを参照されたし。


【チャート:リスクリバーサル(RR)とユーロドル】

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