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米金利 重要ポイントの攻防へ

Market Overview

5日の海外外為市場は、原油安を背景に対ドルで資源&新興国通貨売り圧力が強まった。この日のNY原油先物8月限は、4%を超える大幅反落となった。原油先物相場との相関性が高いカナダドルとロシアルーブルは対ドルで下落。メキシコペソも同様の展開となった。一方、円相場は売り買いが交錯した。原油安に加え、5月米製造業新規受注も市場予想を下回ったことで米金利に低下圧力が強まった。ドル円は113円ミドルを超えると売り圧力が強まり、一時113円割れの局面が見られた。クロス円は、NYタイム序盤で円高優勢、ロンドン勢引け後は円安優勢の展開となった。

米国株式は強弱まちまちの展開に。ハイテク株や金融株に買いが入ったものの、原油安が相殺要因となりダウ平均は小反落。一方、S&P500とナスダック総合は終始プラス圏で推移した。

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Analyst's view

5日のNY原油先物8月限は、「追加減産に対してロシアが反対する可能性がある」との報道を受け、一時45ドル割れの局面が見られた(安値44.51ドル)。過剰供給懸念が完全に払しょくされない限り、原油先物相場の不安定な状況は継続しよう。
それは米金利の低下要因として影響しよう。事実、5日の米10年債利回りは原油安が意識され低下した。欧州金利の急反発を発端に反転のきっかけをつかんだ米金利だが、リトレースメント50.00%と重なる2.36%手前で失速感が出てきた(チャート①参照)。この水準での攻防の行方は、米指標データ次第となろう。
本日は6月ISM非製造業景況指数と新規失業保険申請件数が発表される。ともに市場予想以上ならば、米株の上昇も手伝い2.36%の水準を突破する可能性が高い。ただ、それに成功しても、5月上旬につけた2.42%の水準を突破できなければ、3月以降の金利低下基調が続くことになる。ちなみに、2.42%前後はリトレースメント61.80%の水準にあたり、且つ3月FOMC以降、金利が抑制され続けた経緯もある。2.36%以上に重要な攻防分岐と想定したい(チャート①参照)。

米金利の動向はドル円に大きな影響を与える。だが、4日&5日のレポートで指摘した通り、現在は円安が強まり易い環境である。「冴えない米指標データ→米金利低下→米ドル安」となっても、リスク選好ムードが後退しない限り、円安が米ドル安の相殺要因となろう。通貨オプション市場でもドルコール(1か月)の需要が次第に高まっている。これらの動向を考えるならば、目先のドル円は引き続き底堅い展開を想定したい。上値の焦点は5月の戻り高値114.37レベルで変更なし。直近のオーダー状況を確認すると、113.70、113.80、114.00および114.20にはそれぞれオファーが観測されている。一方、112.50下にはストップの観測あり。

ユーロドルも底堅い展開を想定。目先の上値攻防分岐は1.1445レベル。このレジスタンスポイントの突破に成功すれば、節目の1.15トライは時間の問題となろう。一方、下値の焦点はビッドが観測されている1.13000の維持となろう。


【チャート①:米10年債利回りチャート】

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【チャート②:ドル円チャート】

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【チャート③:ユーロドルチャート】

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