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ドル円は下値トライ ユーロドルは上値トライ

Market Overview

5日の海外外為市場に明確な方向感は見られなかった。この日発表された米指標データは予想以下の内容が続いたが、各市場は反応薄。この日の米債券市場では、ポジション調整による反動から金利反発(債券売り)の展開となるも、超低空飛行状態に大きな変化は見られず。よって、米ドル相場の反発も限定的となり、ドル円は110円ミドルを挟んでのレンジ相場が継続した。一方、ユーロドルも1.12ミドル前後で動意の薄い展開となった。

欧米株式市場だが、原油安や8日のイベントを前に調整売り圧力が強まり、総じて上値の重い展開となった。国際商品市況では、NY原油先物7月限が根強い供給過剰懸念を背景に続落。前週末比0.26ドル安の1バレル=47.40ドルで取引を終えた。一方、NY金先物8 月限は、株安や英国でのテロを背景に前週末比2.5ドル高の1トロイオンス=1282.7ドルと小幅に反発して終了した。

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Analyst's view

米ドル相場との相関性が高まっている10年債利回りは、2.2%以下での超低空飛行状態が継続中(チャート①参照)。2年債利回りはFOMCを前に低下圧力は後退している。だが、1.32%でキャップされている状況は6月利上げが主要テーマからすでに外れたことを示唆している。これら米金利の状況を反映してか、通貨オプション市場では1か月物ドルコールの需要が徐々に低下している。これらの状況を考えるならば、今週は上値の重い展開を想定したい。下値トライを警戒する場合、目先の焦点は110円台の維持となろう。ただ、4月に一度完全に下方ブレイクしている点を考えるならば、この水準が重要サポートポイントとして意識される可能性は低い。目先は、109.60までの下落を想定しておきたい(チャート②参照)。このレベルは、直近高値114.37からの76.40%戻しの水準にあたるだけでなく、フランスリスク後退後のサポートポイントとして意識された経緯もある。一方、戻りは目先、10日MAが推移している111.00前後までと想定したい(チャート②参照)。
一方、ユーロドルは引き続き堅調地合いを想定したい。8日の英国総選挙が意識され、ユーロポンドが底堅く推移する可能性が高い。それは、ユーロドルのサポート要因となろう。また、同日に開催されるECB理事会後のドラギ会見もユーロ高要因となる可能性がある。欧州政治リスクの後退は、緩和政策の変更機運をドラギECB内に高める材料となり得るからだ。また、メルケル独首相の「ユーロ弱すぎ」発言も考えるならば、ECB外部から政策変更の圧力が高まっている点もドラギECBの判断に影響を与える可能性がある。イタリアの政治リスクが再浮上して尚、通貨オプション市場では1か月から3か月物にかけてコールオーバー(25D)となっている点は、上述した点を織り込んでいる可能性が高い。ユーロ相場が堅調推移となった場合、ユーロドルの上値の焦点は、昨年の米大統領選挙時に付けた1.13の突破となろう。このレベルを突破した場合は、1.15レベルを視野に上昇幅がさらに拡大する可能性が高まろう。


【チャート①:米金利比較チャート】

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【チャート②:ドル円チャート】

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