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ドイツリスク台頭も底堅い株式市場

Overview

20日の海外外為市場はユーロ安優勢の展開となった。ドイツの政局不安を受け、ユーロドルは欧州タイム序盤から下落圧力が強まり1.1726レベルまでユーロ安が進行した。ユーロポンドも同様の展開となり、今月13日以来となる0.8854まで下落した。ドル円は、対ユーロでの米ドル買いに加え、米国市場でのリスク選好相場も意識され112.72まで反発する展開に。ユーロ円は、ユーロドルの下落とドル円の上昇に板挟み状態となり、132円前半を中心としたレンジ相場となった。

米国株式は主要3指数がそろって上昇した。だが、感謝祭を前に利益確定売りに圧されたことから上昇幅は限定的だった。NY原油先物12月限はOPEC総会前に持ち高調整主体の動きとなり、前週末比0.46ドル安の1バレル=56.09と反落。NY金先物12 月限は、外為市場での米ドル高や海外株式の反発を背景に前週末比21.2ドル安の1トロイオンス=1275.3と反落した。

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Analyst's view

ドイツのメルケル首相が率いるキリスト教民主・社会同盟、自由民主党そして緑の党による3党連立協議が失敗に終わったことで、ドイツの政局不安が外為市場で意識されている。今後、ドイツ政治の停滞が長引けばリーダー不在の状況となり、欧州政治全体の停滞リスクをも市場に想起させる可能性があろう。欧州の政治リスクは、ユーロ相場の圧迫要因となり得るだろう。だが、ユーロドルの下落は、ドル円のサポート要因となろう。事実、昨日のドル円は対ユーロでの米ドル買いが下支えの一因となり、112.70台まで反発する展開となった。
ユーロ相場に対する影響の他、ドイツリスクが株式市場に与える影響も注視したい。昨日のDAX30は底堅い展開となった。一方、欧州株式のボラティリティ(VSTOXX)を確認しても、フランスリスクや北東アジアの地政学リスクの時程高まってはいない(チャート参照)。ドイツの政治リスクが、欧州や他の株式市場のリスク回避要因となる可能性は現時点では低いと思われる。よって、この問題がリスク回避の円高圧力を強める可能性も現手時点では低いだろう。


本日のドル円は113円台トライに注目したい。テクニカル面で注視すべきは、昨日相場をレジストした50日MAだろう。このMAの突破は113.00トライのシグナルと想定したい。113円台へ上昇する場合は、直近高値114.73を起点とした短期レジスタンスラインの攻防が焦点として浮上しよう。このラインを突破する場合、筆者が警戒している調整相場加速の可能性は後退しよう。一方、下値の焦点は、昨日相場をサポートしたリトレースメント38.20%戻しとなろう。ユーロドルは、昨日進行したユーロ安の調整を想定したい。その場合、テクニカル面での焦点は、ローソク足の実体ベースで相場をレジストしている75日MAとなろう。詳細なチャート分析については、本日のテクニカルレポートを参照されたし。


【チャート:欧州株式のボラティリティ(VSTOXX)】

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