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今週の焦点:米株が耐えうる金利の適正水準を探る展開1週間

Weekly Outlook
今週の外為市場は、米ドル相場の底堅い展開を想定したい。だが、対円のトレンドは株式動向に左右されよう。特に注視すべきは米株だが、米株が耐えうる長期金利の適正水準を探る展開が想定されること、また中国をはじめとした不安定な新興国市場が米株高の調整要因として意識される可能性がある。しかし、週明けの米株が取引き終盤の買戻しで下落幅が急速に縮小したこと、そしてボラティリティが未だ警戒水準以下で推移している状況を考えるならば、リスク回避相場へ一気に転じる可能性は低い。上値の重さが散見されながら下値では押し目が買いにサポートされるリスク選好相場の根強さを確認する、今週はそんな1週間と想定したい。今週のドル円の想定レンジは111.50-114.00。一方、ユーロドルは1.1400-1.1600を想定。

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Market Analysis
先週より米長期金利の上昇が米株高の下落要因として再浮上している。また、中国をはじめとした新興国市場では不透明感が漂い始めている。これらが重石となり週明けの主要株価指数は総じて下落した。外為市場では株安局面での円買い、といういつものパターンが発生。今週は「株高調整局面→円買い」の展開が散見されることを意識したい。だが、その局面が散見されてもトレンド化する可能性は現時点では低い。確かに週明けの米株は上値の重い展開となった。しかし、取引終盤に買戻しが入りリスク選好相場の根強さを示した。テクニカル面ではS&P500指数が短期サポートラインの維持に成功している。また、ボラティリティ(VIX)を確認すると、警戒水準の20.00ポイント以下で推移する状況が続いている。長期金利の上昇が株安要因として意識された今年2月上旬のリスク回避局面では、ボラティリティが急上昇した。しかし、今回そのようなヒステリックな状況は見られない。今回の金利上昇は9月から続いた株高の調整要因として意識されているだけであり前回とは様相が異なる、ということを直近のボラティリティ動向は示唆している。現在の米国市場は、株高トレンドが耐えうる金利の適正水準を見極めているフェーズにある。この適正水準が見出せるまで米株売りが散見されるだろう。だが、良好な指標データに裏打ちされたファンダメンタルズに変調が見られない限り、米株は押し目買いにサポートされよう。

今週のドル円は、プロジェクション50.00%とクロスしている21日MA(112.85前後)を攻防分岐と想定。「原油高→米金利上昇」を背景に株高の調整相場が続くケースでは、21MAのブレイクを警戒したい。実際にブレイクする場合、3月安値104.55を起点としたサポートラインを次の下値ターゲットと想定したい。一方、上値は10日MA(113.58前後)の突破が焦点となろう。これを達成する場合、114.00再トライを意識する展開となろう。一方、ユーロドルは1.1450を攻防分岐と想定。1.1550での上値の重さを考えるならば、1.1600トライよりも1.1450ブレイクの方を警戒したい。

【チャート①:S&P500 / VIX指数(ボラティリティ)】 

VIX S&P500 ボラティリティ

【チャート②:ドル円】

ドル円 USDJPY

【チャート③:ユーロドル】 

EURUSD ユーロドル

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