HISの5～7月期、コロナの影響顕著か 取扱高が急減
HISが25日に5～7月期連結決算を発表する。旅行取扱高が大きく落ち込んでおり、新型コロナの感染拡大による影響が顕著にあらわれるもようだ。
旅行大手のエイチ・アイ・エス（HIS）<9603>が25日、2020年5～7月期連結決算を発表する。旅行取扱高が大きく落ち込んでおり、新型コロナウイルスの感染拡大による影響が顕著にあらわれるもようだ。
この期間、国内外の渡航制限や外出自粛の動きで取扱高は急減した。国内で緊急事態宣言が発令されていた5月のHISの総取扱高は前年同月比98.2％減の5億5990万円、低迷が続いた6月は98.6％減の5億200万円だった。
7月は「Go To Travelキャンペーン」が下旬に始まったことなどで国内需要がわずかに持ち直した。それでも総取扱高は前年実績を大きく下回る97.1％減の11億4900万円にとどまった。
20年10月期通期の連結業績予想については、今年6月に従来見通しを取り下げて未定にすると発表。今期の配当予想も取り下げた。
HISは経費削減の一環として、一般社員の夏季賞与を見送った。また、業務効率化を図るため、国内外で店舗の閉鎖を進めていく方針を示している。
19年11月～20年4月期の連結決算は、売上高が前年同期比9％減の3443億円、最終損益が34億円の赤字（前年同期は49億円の黒字）。上期として初めて最終赤字となった。
HISの目標株価
みずほ証券は23日付でHISの目標株価を4500円から2000円に引き下げた。旅行業の低迷長期化を理由に挙げた。
投資判断は3段階で上位の「買い」から真ん中の「中立」に引き下げた。
24日の東京株式市場で午後2時34分現在、HISは前日比117円（6.21%）安の1768円で推移している。
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