HISが大幅続伸、ユニゾHD争奪戦撤退との報道を好感
・23日にTOB期間終了
・無駄な出費抑制につながるとの見方
23日前場の東京株式市場で旅行大手エイチ・アイ・エス(HIS)<9603>が大幅に続伸している。不動産会社ユニゾホールディングス(HD)<3258>の争奪戦から撤退する方針を固めたと一部で報じられたことが買い材料になっている。
午前10時38分現在、前日比104円(4.11%)高の2632円で推移している。
HISは7月、ユニゾHDに1株3100円でのTOB(株式公開買い付け)を実施。これに対し、ユニゾHDは取締役会として反対の意見表明をし、敵対的TOBに発展していた。
HISは23日を期限と定め、発行済み株式の40%に相当する1375万株を上限にユニゾHD株の取得を目指していた。
一方、ユニゾHDを巡り、ソフトバンクグループ<9984>傘下の米投資ファンド、フォートレス・インベストメント・グループのサッポロ合同会社もTOBを実施。HISを上回る1株4000円を提示し、買収合戦の様相を呈した。
「ホワイトナイト(白馬の騎士)」として登場したサッポロのTOBにユニゾHDは賛同。株主に応募を呼び掛けている。
HISは経営資源をこれ以上割かずに済むとの見方から、撤退は投資家に好感されているもよう。これより前、争奪戦への出費などへの警戒感が高まっていた。
ユニゾHD株は軟調。前日比15円(0.35%)安の4260円で取引されている。
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