IBM、分離に伴う人員削減などの詳細示すか 7~9月期決算19日発表
IBMが19日に7~9月期決算を発表する。同社は8日にインフラサービス部門を21年に分離すると発表したばかり。まだ明らかにしてない人員削減などの詳細を19日に示す可能性がある。
米IBM<IBM>が19日の取引終了後に2020年7~9月期決算を発表する。同社は8日にインフラサービス部門を21年に分離すると発表したばかり。まだ明らかにしてない人員削減などの詳細を19日に示す可能性がある。
インフラサービス部門の分離は、利益率の高いクラウド事業に注力するためのもの。企業のネットワーク環境の構築支援やサーバー提供、保守などを手掛ける同部門を分離して上場させる計画だ。115カ国の約4600社と取引があるシステム部門の一部で、同社の売上高の約3割を占める。
暫定的に「NewCo」と呼ぶ分離後の新会社は、21年末を予定する分離手続きの終了後、約9万人の従業員を擁することになる。独立後の競合企業はDXCテクノロジーやラックスペース・テクノロジーなどになる。
IBMは19年にクラウド向けソフトウエア大手のレッドハットを340億ドルで買収して以来、クラウド事業への取り組みを強化してきた。
4月に就任したアービンド・クリシュナ最高経営責任者(CEO)は、NewCoを切り離した後のIBMは「1兆ドル規模のクラウド市場にレーザーフォーカスする」と語り、またソフトウエア事業とソリューション事業が収入の大半を占めるようになると述べた。
IBMは再編に向けて今年23億ドルの費用を計上する予定。同社はまだ、人員削減や施設閉鎖などの詳細を示していない。
IBMの株価見通し
エバーコアISIは、スピンオフは構造的に優れた資産を生み出すとみているとし、IBMにとって前向きなステップになると予想した。目標株価は145ドルで据え置いた。
モルガン・スタンレーは、IBMはレガシー事業への依存を減らし、投資を加速することで大胆な動きを見せていると評価。投資判断を128ドルから140ドルに引き上げた。モルガン・スタンレーのベストシナリオでは目標株価は180ドルになるという。
一方、バーンスタインはスピンオフをより慎重にみる。関連するコスト削減により、2万人以上の雇用削減が実施される可能性があるとみており、10~12月期はリストラ費用の計上で1株あたり利益は2ドルを下回る可能性があるとの見方を示した。
ただ、スピンオフでスリム化したIBMの成長率は約1ポイント向上するとみる。バーンスタインは目標株価を125ドルで据え置いた。
16日の米国株市場でIBMは125.93ドルで終えている。
IBMの業績見通し
IBMが8日の事業再編とともに発表した7~9月期の1株あたり利益見通しは2.58ドル、売上高見通しは176億ドル。これに対し、市場予想はそれぞれ2.58ドルと175億ドル。
19年7~9月期の実績はそれぞれ2.68ドルと180億3000万ドルだった。
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