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米国ウィークリー 2019/1/16号

決算本格化、好悪材料混在の相場展開へ!

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  • VIXが平時の上限20を下回るなどマーケットは足元、落ち着きを取り戻しつつある。経済指標の悪化により中国景気の減速懸念が再燃し株価を押し下げたが、一方で、市場予想を上回ったシティグループ(C)の決算が相場の押し上げ要因となっている。当面のマーケットは、好悪材料が混在し比較的値幅の小さな展開になると予想する。
    1/14、NYダウは朝方に一時前日比230ドル安まで下落したが、その後下げ幅を縮め、終値は同86.11ドル下落の23,909.84ドルとなった。1/14に税関総署が発表した2018/12の中国の貿易統計は、輸出額が前年同月比4.4%減の2,212億ドル、輸入額は同7.6%減の1,641億ドルと輸出入とも市場のプラス予想に反し2016/10以来2年2か月ぶりとなるマイナスに落ち込んだ。景気減速の影響に加え、米中貿易戦争の影響が顕在化したものと見られる。ただ、中国当局者は1/15、大規模な減税を行う方針を示した。大手米系証券のエコノミストチームは、GDPの約1.2%に相当する約2兆元(約32兆円)規模と推計。中国国家発展改革委員会は、「1-3月に経済が良いスタートを切れるよう目指す」と表明した模様で、同日の上海総合指数は前日比1.36%高の2,570.345と、1/3につけた昨年来安値の2,464.363を底に反転上昇基調にある。人民銀行による預金準備率の引き下げなどを含む景気対策を好感した動きが見られる。
  • 1/14、シティグループは2018/12期4Q(10-12月)の決算を発表し、債券トレーディング収入が大幅な減収となったが既に最悪期は脱したと見られ、M&A助言収入の大幅増などの明るいニュースもあり、株価は前日比約4%高となった。Bloomberg集計によるS&P500構成企業の4QのEPS増益率は、1/11時点で前年同月比11.93%増と昨年の10/5時点の同17.95%増から大幅に引き下げられた。昨年の10/5時点から1/11時点にかけて、金融セクターは同22.2%増→同11.5%増となっており、バンク・オブ・アメリカ(BAC)、モルガン・スタンレー(MS)などの決算に期待したい。また、ボーイング(BA)やキャタピラー(CAT)などの資本財セクターが同22.0%増→同15.4%増、インテル(INTC)やマイクロソフト(MSFT)などハイテクセクターは同12.1%増→同5.5%増。アナリストの予想は保守的となっており、今後の決算動向に注目したい。
    ただ、トランプ大統領は、メキシコの壁建設を進める姿勢を崩しておらず、政府機関の閉鎖が長引いており、下院で過半数の議席を獲得した民主党との政争が続く可能性がある。ブレグジットを巡る英国議会の問題は、一段と混迷が深まる可能性がある。何れの問題も市場への不透明要因として引き続き動向を注視したい。(庵原)
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S&P500業種別およびNYダウ構成銘柄の騰落率(1/14現在)

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■主な企業決算 の予定

●2019年1月16日(水):USバンコープ、コメリカ、チャールズ・シュワブ、ブラックロック、バンク・オブ・ニューヨーク・メロン、PNCファイナンシャル・サービシズ・グループ、バンク・オブ・アメリカゴールドマン・サックス、CSX、キンダー・モルガン

●17日(木):M&Tバンク、BB&T、PPGインダストリーズ、キーコープ、ファスナル、モルガン・スタンレー、JBハント・トランスポート・サービシズ、ピープルズ・ユナイテッド・ファイナンシャル、ネットフリックスアメリカン・エキスプレス

●18日(金):リージョンズ・ファイナンシャル、サントラスト・バンクス、シチズンズ・フィナンシャル・グループ、ステート・ストリート、VFシュルンベルジェ、カンザスシティー・サザン、

●22日(火):ウィン・リゾーツハリバートン、スタンレー・ブラック・アンド・デッカー、プロロジスフィフス・サード・バコープ、ジョンソン・エンド・ジョンソン、トラベラーズ、ZBナショナル・アソシエーション、キャピタル・ワン・ファイナンシャル、IBM

■主要イベントの予定

●1月16日(水)

地区連銀経済報告(ベージュブック)

・12月の輸入物価指数

12月の小売売上高

ミネアポリス連銀総裁講演

・1月のNAHB住宅市場指数

・11月の対米証券投資

・欧州12月の新車販売、独12月のCPI(改定値)、英12月の物価統計

中国12月の新築住宅価格

●1月17日(木)

20財務相・中央銀行総裁代理会議(18日まで、都内で)

クオールズFRB副議長(銀行監督担当)講演

12月の住宅着工件数

・新規失業保険申請件数(12日終了週)

ユーロ圏12月のCPI

・インドネシア中銀、政策金利発表、南ア中銀、政策金利発表

●1月18日(金)

ニューヨーク連銀総裁、フィラデルフィア連銀総裁の講演

国際エネルギー機関(IEA)月報

12月の鉱工業生産指数

1月のミシガン大学消費者マインド指数(速報値)

(Bloombergをもとにフィリップ証券作成)



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