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「VIXドロップ」の舐め過ぎに注意?

米国ウィークリー 2019/4/16号

Source: Bloomberg
  • S&P500対象のオプション取引ボラティリティ(変動率)を元に算出されるVIX(恐怖指数)が4/12に11.95まで低下し、年初来安値を更新した。 
  • 先週の米国株市場は、4/5の雇用統計で「適温相場」継続による株価上昇期待が強まる内容だったが、4/9にIMF(国際通貨基金)が世界経済見通しで今年の成長率予測下方修正を受けて世界経済の先行き不透明感が拡がったことから4/11にNYダウで26,062ドルまで下落した。ところが、4/12には2019年1-3月期の決算発表を受けて金融株中心に株価上昇、今後更なる好決算期待から26,436ドルまで上昇し、10/3最高値26,951ドルまで残り僅か1.9%となった。ウォルト・ディズニー(DISJPモルガン・チェース・アンド・カンパニー(JPMを始め、NYダウの年初来上昇率13.2%と比較して出遅れ感があった主要銘柄の水準訂正も要因であろう。
  • VIXはNYダウが最高値を付けた昨年10/3の安値が11.34、同1月安値が8.92、同8月安値が10.17である一方、先週時点でVIXの純ショート(売り残)枚数は16.4万枚に達し、昨年8月・10月の水準を上回って同1月以来の高水準となった。現時点から株式相場に安心感が高まってVIXが低下すれば投資家の心理は更に一層楽観的となりがちであるが、逆に気を引き締めるに越したことはないだろう。現時点からのVIX低下(VIX Drop)を侮らないように注意したい。(なお、市販されている喉飴には「かまずにゆっくり溶かしてください」、「1個ずつ舐めてください」と注意書きがあることを付記しておく。)
  • ただし、目先の警戒が必要とはいえ、それが暴落に繋がると見るのは早計だろう。トランプ大統領も「FRBは適切に仕事をしていなかった。もしそうしていれば米株価はさらに5,000-10,000ポイント上昇していただろう」、「量的引締めとは真逆のことをすべきだった!」とツイートし、FRBが適切に仕事をしていたらGDP伸び率は3%でなく4%を優に超え、しかもインフレはほとんど起きなかっただろうとも指摘した。トランプ大統領の推す2名がFRB理事に指名される方針でもあり、VIXが昨年2月(高値50.30)や昨年12月(高値36.20)の水準まで跳ね上がることは想定しにくい。仮に悲観に振れて調整があるとしても、株価の持続的上昇に必要な押し目の深浅度合いを図るという意味合いで考えておくべきだろう。
  • 日本株ではお馴染みの「5G関連」テーマに関して、米国でもトランプ政権が5Gの競争に本腰を入れ、FCC(連邦通信委員会)が地方通信インフラ改善に200億ドル(約2.24兆円)超を投じる方針を示した。関連銘柄に要注目。(笹木)
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S&P500業種別およびNYダウ構成銘柄の騰落率(4/12現在)

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■主な企業決算 の予定

●4月16日(火):ジョンソン・エンド・ジョンソンバンク・オブ・アメリカユナイテッドヘルス・グループ、コメリカ、ブラックロック、プロロジス、プログレッシブ・コープ、ネットフリックス、CSX、IBMユナイテッド・コンチネンタル・ホールディングス

●4月17日(水):USバンコープ、ペプシコバンク・オブ・ニューヨーク・メロン、カンザスシティー・サザン、モルガン・スタンレー、キンダー・モルガン、ペンテア、アボットラボラトリーズ、テキストロン、トーチマーク、SLグリーン・リアルティ、クラウン・キャッスル・インターナショナル、Eトレード・ファイナンシャル、ユナイテッド・レンタルズ

●4月18日(木):キーコープ、ダナハー、シチズンズ・フィナンシャル・グループ、シュルンベルジェハネウェルインターナショナル、PPGインダストリーズ、シンクロニー・ファイナンシャル、リージョンズ・ファイナンシャル、ジェニュイン・パーツ、BB&T、サントラスト・バンクス、トラベラーズフィリップ・モリス・インターナショナル、スナップオン、ドーバー、アメリカン・エキスプレス、ピープルズ・ユナイテッド・ファイナンシャル、インテュイティブサージカル

■主要イベントの予定

●4月16日(火)

中国新築住宅価格(3月)

・上海モーターショーのプレスデー(17日まで、一般公開は18-25日)

・ダラス連銀総裁、講演

鉱工業生産(3月)、NAHB住宅市場指数 (4月)

●4月17日(水)

・中国 GDP (1-3月) 、小売売上高、工業生産、固定資産投資 (3月)

・インドネシア大統領・議会選挙

・フィラデルフィア連銀総裁、セントルイス連銀総裁講演

地区連銀経済報告(ベージュブック)、貿易収支(2月)、卸売在庫 (2月)

●4月18日(木)

・債券市場は午後2時までの短縮取引

・アトランタ連銀総裁、講演

小売売上高(3月)、新規失業保険申請件数(4月13日終了週)、景気先行指標総合指数 (3月)、企業在庫 (2月)、フィラデルフィア連銀製造業景況指数 (4月)

●4月19日(金)

・香港市場、米国市場、欧州市場は祝日のため休場

・住宅着工件数 (3月)

(Bloombergをもとにフィリップ証券作成)



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