引き続き米指標データと金利の動向を注視
ISMショックを引きずることなく米株は高値圏での攻防を維持しています。米株の堅調地合いを予想する場合、外為市場のトレンドは米金利の動向に左右されるでしょう。米金利のトレンドは指標データ次第です。詳細はマーケットレポートをご覧ください。
Analysis Highlights
・引き続き米指標データと金利の動向を注視
ISMショックを引きずることなく米株は高値圏での攻防を維持している。ベンチマークのS&P500指数を確認すると、現状2,940レベルがレジスタンスポイントとして意識されていることがわかる。だが、目先はこの水準を突破し、再び節目の3,000ポイントを目指す展開を予想する。そう考える理由はボラティリティ(20日間の標準偏差を年率換算した値)にある。2018年以降、S&P500 指数は6%前後まで低下するとボラティリティが拡大する傾向が見られる。このレポートでは「低すぎるボラティリティ」と表現しているが、この現象が発生する主因は投資家が抱く高値警戒感にある。この警戒感が高まるからこそ日々の変動幅が小さくなり「低すぎるボラティリティ」が発生、その後調整の反落圧力が実勢相場で高まる、というわけである。そして「その逆もまたしかり」である。「高すぎるボラティリティ」は株価の割安感を示すシグナルとなる。その水準を確認すると、2018年以降、24%以上でボラティリティは拡大から縮小へ転じていることがわかる。直近も24%レベルでボラティリティが縮小へ転じており、米株の上昇シグナルが点灯している。米株の堅調地合いを想定する場合、株安を背景とした円高圧力は後退しよう。よって、目先の外為市場は米長期金利(以下米金利)の動向に集中する状況となろう。米金利のトレンドを見極める上で重要なファクターは、言うまでもなく指標データである。本日は雇用関連指標と各PMI指数が発表される。そして明日は本命の8月雇用統計が控えている。現状、米金利は1.44%前後で低下基調が止まっている。このタイミングで良好な指標データが続けば、積み上がった米債ロングを解消する動きが見られよう。その過程で「米金利の上昇→米ドル買い」の局面が散見されよう。このケースでのドル円は107円を視野に上昇幅の拡大を予想する。一方、ユーロドルは再び1.09台の攻防へ逆戻りしよう。一方、米指標データが総じて市場予想を下回る場合は「米金利の低下→米ドル売り」を予想する。ドル円は105円台の攻防、ユーロドルは1.10台の攻防となろう。尚、中国リスクが一時的に後退しているタイミングで後者のケースとなる場合、新興国通貨および資源国通貨に対する買戻し圧力が高まろう。
【米株とボラティリティ】
・ドル円とユーロドルの展望
今日のドル円は、米指標データの内容でトレンドが左右されよう。「良好な指標データ→米金利の上昇」の展開となれば、107円を視野に上昇圧力が高まろう。106.80のブレイクは107.00トライのシグナルと想定する。106.50から107.00にかけては断続的にオファーが並んでいる。一方、「冴えない指標データ→米金利の低下」の展開では106円の下方ブレイクを予想する。だが、米株が大きく崩れる可能性が後退している現状(=冴えない指標データは利下げ観測を想起させ米株のサポート要因となる可能性)を考えるならば、下落圧力が高まっても105.70-80レベルでサポートされよう。これらレベルにはビッドの観測あり。
ユーロドルも米指標データと米金利にらみの展開が続こう。3日のローソク足は「トンボ」そして4日は大陽線が示現。反発機運が高まっている状況で「冴えない指標データ→米金利の低下」となれば10日MA(1.1046前後)を突破し、21日MA(1.1090前後)トライの展開を予想する。1.1050および1.1090にはオファーが観測されている。一方、下値の焦点は1.0960の維持となろう。
【ドル円】
【ユーロドル】
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