外為市場は引き続き米金利にらみの展開
今週に入り世界の主要な株価指数は堅調地合いを維持しています。外為市場は引き続き米金利にらみの展開となるでしょう。しかし、ジャクソンホール会議を控えており、米金利の変動幅は限られると思われます。ドル円とユーロドルもレンジ相場となりそうです。詳細はマーケットレポートをご覧ください。
Analysis Highlights
・外為市場は引き続き米金利にらみの展開
20日の外為市場は米ドル売り優勢の展開となった。この日の米国株式市場では主要3指数が総じて反落。米長期金利(以下米金利)は株安に加えイタリアの政局不安も意識され、1.54%まで低下する局面が見られた。米金利の低下が意識され、外為市場では米ドルが主要な先進国通貨に対して下落した。対新興国通貨でもトルコリラとインドルピー以外、総じて下落した。世界的な金融緩和の潮流とドイツの財政出動期待が意識され、主要な株価指数は今週に入り堅調地合いを維持している。この状況に大きな変化が見られない以上、外為市場のトレンドは引き続き米金利の動向次第となろう。その米金利だが、20日のレポート「焦点は米金利の反発水準」でも指摘したとおり、1.75~1.80%の水準でキャップされる展開を予想する。ジャクソンホール会議でパウエルFRB議長が連続利下げの可能性について示唆する可能性を各市場関係者が意識し始めているからだ。米金利の上昇幅が限定的である以上、ドル円は引き続き107.00レベルでレジストされる状況が続こう。一方、ユーロドルは1.1060-1.1115をコアレンジと想定し、米金利の動向で上下に振れる展開となろう。
【米長期金利(10年債利回り)】
・ドル円とユーロドルの展望
本日は外為市場のトレンドに影響を与える重要な指標データの発表もしくは要人による講演の予定はない。よって、ドル円は売り買い交錯相場を予想する。トレンドは米金利の動向次第となろう。米金利が反発する場合は、今週に入り相場をレジストしている106.70のトライが焦点となろう。この水準にはオファーが観測されている。106.70を突破する場合は、21日MA(106.92前後)のトライを予想する。一方、米金利が低下する場合は106円台の維持が焦点となろう。この水準にはビッドの観測あり。106円ブレイクの局面が見られても、余程のリスク回避材料-例えば貿易問題を再燃させる米中双方からの言動等-がない限り、8月中旬に相場をサポートした105.65レベルを維持する展開を予想する。
ユーロドルのトレンドも引き続き米金利の動向に左右されよう。昨日の陽線示現で1.1060レベルが目先のサポートポイントであることが確認できた。1.1060から1.1030にかけてはビッドが並んでいる。よって、米金利が反発する場合はこの水準の攻防が焦点となろう。維持に成功するならば、狭いレンジでNYクローズを迎えよう。下方ブレイクする場合は、重要サポートポイント1.1025(8/1安値)を視野に下落幅の拡大を警戒したい。一方、米金利が低下トレンドを維持する場合は、16日以降相場をレジストしている1.1115の突破が焦点となろう。このレベルにはオファーの観測あり。
【ドル円】
【ユーロドル】
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