1日の東京株式市場前場でLIXILグループが年初来安値を更新した。10月31日に発表した2018年4~9月期の決算は連結最終損益が赤字に転落した。
午前10時56分現在、前日比203円(11.4%)安の1577円で推移している。一時、1557円の年初来安値を付けた。
LIXILグループの2018年4~9月期の決算(国際会計基準)は、連結最終損益が86億円の赤字(前年同期は128億円の黒字)に転落。国内外での採算悪化のほか、イタリアの建材子会社の会計処理の変更が響いた。
イタリア子会社のペルマスティリーザは、中国企業への売却承認が対米外国投資委員会(CFIUS)から得られず、継続事業として扱うことにより純利益を235億円下押しする影響が生じた。
同社は同日、前身の会社でトップを務めた創業家出身の潮田洋一郎取締役(64)が11月1日付で会長兼CEOに復帰する人事を発表している。
2011年12月のペルマスティリーザの買収を主導したのが潮田氏だった。米トランプ政権が中国に対する強硬な姿勢を一段と鮮明にするなかでの売却承認の申請はタイミング的に不運だったが、今後の方向性について検討を進めているとした同社のペルマスティリーザの扱いが注目される。
潮田氏のCEO就任に伴い、瀬戸欣哉社長兼CEO(58)はCEOを退任。19年4月1日付で社長も退任する。後任社長には社外取締役の山梨広一氏(64)が就任する。
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