男子テニスで年間成績トップ8が競う今季ツアー最終戦、ATPファイナルがロンドンで開催されている。世界で毎年9500万人がテレビ観戦するこの大会は、選手のスポンサー企業にとってのショーケース・イベントだ。メディア露出では錦織圭(年間成績9位)の繰り上げ出場でユニクロが恩恵を受けた一方、ナイキはウェアを提供する2選手がそろって欠場する不運に見舞われた。
11日のシングルス1次リーグのB組第1戦で、2年ぶり4度目の出場となる錦織圭がスイスのロジャー・フェデラー(同3位)と対戦。上位選手の欠場で繰り上げ出場した錦織が勝利した。この試合は「ユニクロ・ダービー」と呼ばれた。錦織、フェデラーの両選手ともユニクロとスポンサー契約を結んでおり、現在、同社が提供するロゴ入りウェアを着用している。
フィラとアディダスもまた、出場2選手がそれぞれのウェアを着用する。一方、スペインのラファエル・ナダル(同2位)とアルゼンチンのフアンマルティン・デル・ポトロ(同4位)が欠場したことで、ナイキのウェアを着用する選手はゼロ。
米フォーブス誌によると、フェデラーの今年のスポンサー収入は全アスリートでトップの6500万ドル。7月にユニクロと10年間のグローバルブランドアンバサダー契約を結んでいる。米テレビ局はユニクロとフェデラーの契約総額を約3億ドルと報じている。
錦織の今年のスポンサー収入は3300万ドルで、男子テニスではナダルに次ぐ3位だ。
セルビアのノバク・ジョコビッチ(同1位)が2200万ドルで4位。ジョコビッチは今年1月にアシックスとスポーツシューズに関するアドバイザリースタッフ契約を結んでいる。契約額は開示されていない。ジョコビッチはウェアでは仏ラコステと契約している。
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