13日前場の東京株式市場でジャパンディスプレイ(JDI)が年初来安値を更新。12日米国市場で「iPhone XR」の需要が振るわないとの懸念でアップルが急落したことなどが背景にある。
10時26分頃のJDI株価は前日比8円(7.62%)安の97円。寄り付き直後に93円の年初来安値を付けた。出来高は2175万株で全銘柄中4位。
アップルの終値は前日比10.30ドル(5.04%)安の194.17ドル。
アップル急落の背景には、部品メーカーのルメンタム・ホールディングスが、3Dセンシング用レーザーダイオードの大口顧客が出荷を大幅に削減するよう要請したことを理由に2018年10~12月期の業績見通しを引き下げたことがある。顧客名は明らかにしなかったが、市場ではアップルが減産を要請したとの見る向きが多い。
ルメンタムの終値は前日比33%安。過去最大の下げとなった。
TF International Securitiesに在籍するアップル製品の著名アナリスト、ミンチー・クオ氏は12日付のリサーチノートで、18年第4四半期から19年第3四半期までのiPhone XRの出荷予想を従来の1億台から7000万台に引き下げたと明らかにした。
アップルは新型iPhoneの量産モデル「XR」の増産を中止したことが先週報じられている。
JDIは、XRを含むiPhone向けに液晶を供給。12日発表した18年7~9月期連結決算は、XR向けのパネル出荷が始まり赤字幅が縮小した。
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