アップル株価が5日続落。10月の最高値から20%下落した。今年発売したiPhoneの販売不振や、それに伴う証券会社の投資判断の引き下げなどが背景にある。東京株式市場ではTDKや村田製作所など国内の部品供給会社が下げた。
米国株式市場での14日のアップル終値は前日比5.43ドル(2.82%)安の186.80ドル。10月3日に付けた最高値の233.47ドルから一時、20%超下落。弱気相場入りの様相を呈した。ただ、年初の水準をまだ10%超上回っている。
UBSは14日、アップルの12カ月間の目標株価を240ドルから225ドルに引き下げた。また、2018年第4四半期のiPhone販売台数を7500万台から7350万台に引き下げ、部品メーカーのルメンタム・ホールディングスの業績見通し下方修正を理由に挙げた。
グッゲンハイムは14日、投資判断を「買い」から「中立」に引き下げ、245ドルとしていた従来の目標株価を取り下げた。
またゴールドマン・サックスは13日、ルメンタムの動向を受け、アップルの目標株価を222ドルから209ドルに引き下げている。
TF International Securitiesに在籍するアップル製品の著名アナリスト、ミンチー・クオ氏は12日付のリサーチノートで、18年第4四半期から19年第3四半期までのiPhone XRの出荷予想を従来の1億台から7000万台に引き下げている。
ルメンタムは前週末、3Dセンシング用レーザーダイオードの大口顧客が出荷を大幅に削減するよう要請したことを理由に2018年10~12月期の業績見通しを引き下げた。
15日の東京株式市場の前場終値はTDKが前日比260円(2.81%)安の8980円、村田製作所が125円(0.74%)安の1万6875円、アルプス電気が15円(0.59%)安の2537円。
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