6日後場の東京株式市場でTDKなどの電子部品株やSUMCOなどの半導体関連株が下げている。カナダ当局が中国の通信機器会社、華為技術(ファーウェイ)の孟晩舟・副会長兼最高財務責任者(CFO)を逮捕したとの報道を受け、業績への影響を懸念する売り物に押された。
カナダ紙グローブ・アンド・メール(電子版)が5日報じたところによると、カナダ当局は対イラン制裁違反疑惑を巡る米国の要請に応じ、孟氏を1日にバンクーバーで逮捕した。米国が身柄引き渡しを求めているという。
複数の米メディアは4月、米司法省がイランへの違法輸出に関与した疑いでファーウェイを捜査していると伝えていた。
ファーウェイ、世界シェアで首位サムスンとの差詰める
午後零時53分現在、TDKは年初来安値に相当する前日比650円(7.32%)安の8230円を付けている。
ロームは670円(8.34%)安の7360円、村田製作所は1000円(5.67%)安の1万6625円、アルプス電気144円(5.48%)安の2486円、SUMCOは96円(5.96%)安の1515円。
ファーウェイでコンシューマー向け端末事業グループを率いる余承東氏は2016年に国内メディアに対し、同社のハイエンド・スマートフォンの部品のうち50~60%が日本企業から調達したものだと述べていた。
ガートナーが今月発表した18年7~9月期における世界スマホ市場のベンダー別販売台数でファーウェイは2位。市場シェアは13.4%で、首位サムスン電子の18.9%に迫る。前年同期のシェアはサムスンが22.3%、ファーウェイが9.5%だった。
関連記事:ファーウェイCFO、米国の要請でカナダ当局が逮捕 ファイブアイズの締め付け強まる