12日の東京株式市場でエイチ・アイ・エス(HIS)が大幅続伸。11日の通常取引終了後に発表した2019年10月期の業績予想で増収増益を見込み、増配する方針を表明した。
終値は315円(8.31%)高の4105円。朝方、1月29日につけた年初来高値4125円に顔合わせした。
前期の連結決算は売上高が前期比20%増の7285億5400万円。営業利益は前期比13%増の180億2400万円で、173億円の期初計画を超過達成した。テロの増加などで敬遠されていた欧州旅行の需要が回復したことが大きい。
今期は売上高を同8%増、営業利益を同11%増と見込んでおり、また年間配当は1円増の30円とする方針だ。
今期は4月27日から10連休となるゴールデンウイークの旅行需要増加や、所得・雇用環境の改善などが業績を後押しする見通し。また、東京都内で銀座や赤坂など5店を出店するロボットが受付などを担う「変なホテル」を今後、西日本で新規展開する予定。
ハウステンボス、中国の復星集団が出資へ
天候不良や猛暑で減益となったテーマパーク子会社「ハウステンボス」では天気に左右されないコンテンツ開発を進める。18年9月期の入場者数は272万人と、前期比約6%減となった。
一方、ハウステンボスは3日、中国からの誘客を強化するべく、同国の投資会社・復星集団から20%超の出資を受ける方針を表明。HISや出資者の企業5社から株式を取得する。年末年始の契約締結を目指すという。
復星の出資比率は24.9%を予定。HISは50.1%で過半数を維持し、九州電力やJR九州など5社は25%となる。