NY原油が3%超反発ー時間外 産油国が相場支援策協議との観測
・通常取引で7カ月ぶり安値
・OPECプラスの9月会合がカギ
ニューヨーク・マーカンタイル取引所(NYMEX)で原油先物相場が時間外取引で反発している。原油生産国が相場の下支えするための施策を講じていると伝えられたことで、買いが優勢となった。
原油相場は7日の通常取引で大幅に下落した。世界景気の減速を背景に原油需要が減少するとの見方が広まるなか、WTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)で期近9月限は前日比2.54ドル(4.74%)安の1バレル=51.09ドルで取引を終えた。中心限月の終値ベースで1月中旬以来7カ月ぶりの安値を付けた。
その後の時間外取引では、日本時間午後3時までに通常取引終値を3.43%上回る52.84ドルまで浮上している。
海外メディアがサウジアラビア当局者の話として伝えたところによると、同国は他の産油国と価格の下落抑制策について電話で協議する可能性がある。具体的な内容には言及しなかったという。
石油輸出国機構(OPEC)加盟国とロシアなど主要な非加盟産油国が構成するOPECプラスは9月9日の週に会合を開催する予定。この場で何らかの価格テコ入れ策が打ち出される可能性がある。
米在庫が増加
米エネルギー省が7日発表した週間の石油在庫統計によると、2日時点の米国内の原油在庫や供給量は前週に比べて増加した。
原油在庫が前週の水準を上回るのは6月上旬以来となる。市場は前週比で減少を想定していたことから、米中貿易摩擦に端を発した景気減速の影響は予想以上との見方が広がった。
9月限は一時、7カ月ぶりの安値となる50.52ドルまで下げる場面があった。
WTI原油期近 60分足チャート (出所: IG証券)
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