NY原油、6月末は20ドルに UBSが予想引き下げ
・ブレントも20ドルを予想
・3月の世界原油需要、最大で日量1000万バレル減へ
金融大手のUBSが原油相場予想を引き下げた。新型コロナウイルスの感染拡大による需給悪化を理由に挙げている。ニューヨーク・マーカンタイル取引所(NYMEX)に上場するWTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)原油について、6月末の水準を1バレル=20ドルとした。
ロンドンICEに上場する北海ブレント原油についても同様に6月末の水準を20ドルと予想した。
UBSは従来、それぞれ28ドルと30ドルを予想していた。
UBSは23日付のリサーチノートで、新型コロナウイルスの感染拡大を受けたヒトやモノの移動制限により需要が減少している一方、石油輸出国機構(OPEC)とロシアなど主要産油国の減産協議の決裂で供給は潤沢だとし、結果として在庫の大幅な積み増しにつながるだろうと指摘した。
UBSは3月の世界の原油需要について前年比で日量500万~1000万バレル減少するとの見方を示した。2020年通年では同250万~300万バレルの減少を予想した。
OPECプラスが現時点で再度の結束に消極的であり、また需要の減少が顕著になりつつあるなか、油井の閉鎖を促すには原油価格がキャッシュコスト曲線まで低下する必要があるだろうとUBSは指摘する。
サウジアラビアなど主要産油国は4月から増産する見通し。
ゴールドマンも予想引き下げ
ゴールドマン・サックスも過去数週間に数度にわたり原油相場予想を引き下げている。17日には4~6月期のWTIとブレントの新たな見通しをいずれも20ドルとした。
23日のNYMEXで原油先物相場は反発。米連邦準備理事会(FRB)が同日発表した無制限の量的緩和措置により、世界経済が下支えられるとの見方が一部で広がった。WTIで期近の5月限は、前週末比0.73ドル高の23.36ドルで取引を終えた。
20日は一時、期近限月として02年2月以来18年ぶりに20ドルを下回った。
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