NY金先物、6年5カ月ぶり高値 国内金銘柄にも買い
・8月の米製造業は活動縮小
・金にリスク回避の買い
3日のニューヨーク金先物相場が4営業日ぶりに反発した。ニューヨーク商品取引所(COMEX)で取引の中心である12月限は、中心限月ベースで2013年4月以来約6年5カ月ぶりの高値で引けた。安全資産とされる金に投資家が資金を振り向けた。
12月限の終値は前週末比26.5ドル(1.73%)高の1トロイオンス=1555.9ドル。
米中両国が1日に互いに追加関税を発動し、2日に中国が米国による追加関税措置を世界貿易機関(WTO)に提訴すると発表。米中貿易摩擦が一段と激しさを増すなか、3日の欧米の主要株価は全面安となった。
連休明けの米国では朝方から株式の売り注文が先行。米サプライマネジメント協会(ISM)が発表した8月の製造業景況感指数が16年8月以来、3年ぶりに好不調の分かれ目とされる50を下回るなど、景気減速への懸念が強まり、ダウ平均株価の下げ幅は一時、420ドルを超えた。
また、米国国債利回りも低下し、10年債利回りは16年7月以来の低水準を付けた。
欧州連合(EU)からの離脱を巡る英国の政局混乱なども金の買い材料だった。
金ETF
4日の国内市場では、前日の海外での金価格の上昇を受け、金に連動する上場投資信託(ETF)に買いが入った。SPDRゴールド・シェア<1326> は一時、新高値となる1万5470円まで買われた。終値は前日比130円(0.85%)高の1万5410円。
個別株では住友金属鉱山<5713>が70円(2.25%)高の3185円で取引を終えた。
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