NY金、堅調地合い続く 中東リスクと北朝鮮情勢で
・米国とイラン間の緊張高まる
・バンク・オブ・アメリカが目標3000ドルに上げ
ニューヨーク金先物相場が日本時間23日午後の時間外取引で堅調地合いを継続。21日の取引で半月ぶりの安値を付けたが、その後、中東の地政学リスクの高まりや北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長の健康不安説を受けて反発している。バンク・オブ・アメリカが今週、向こう18カ月の金先物相場の目標を1トロイオンス=2000ドルから3000ドルに引き上げたことも買い材料になっている。
ニューヨーク商品取引所(COMEX)で取引の中心の6月限は22日の通常取引を前日比50.5ドル高の1738.3ドルで終了。その後の時間外で一時1745.5ドルまで買われた。
トランプ米大統領は22日、自身のツイッターに「イランの艦艇が米国船に嫌がらせをすれば、全てを撃沈し破壊するよう米海軍に指示した」と投稿した。先週、ペルシャ湾でイランの艦艇が米海軍や沿岸警備隊の船に異常接近したとの米軍の発表を踏まえたもの。
これにより、ホルムズ海峡での船舶の航行に影響が生じ、中東産原油の輸出が滞る可能性が意識された。
大統領はこの後に行われた記者会見でもあらためてイランを強く警告している。
一方、金委員長の健康不安説について、米軍制服組ナンバー2のハイテン統合参謀本部副議長は22日の会見で「確認したり否定したりする材料はない」と述べた。また、核戦力と朝鮮人民軍を委員長は現在も完全に掌握しているとの見方も示した。
目標引き上げ
金融大手バンク・オブ・アメリカは、金相場の向こう18カ月の目標を3000ドルとし、従来の2000ドルから引き上げた。新型コロナウイルスの感染拡大による経済への打撃を抑制するための各国の財政拡大を理由に挙げた。
COMEX金の中心限月の場中の過去最高値は2011年9月6日に付けた1923.70ドル。終値の過去最高値は11年8月22日の1891.90ドル。
バンク・オブ・アメリカによる目標水準の3000ドルは場中最高値を56%上回る。
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