NY原油が時間外で下落、米イラン対立巡る警戒感和らぐ
・週初の8カ月ぶり高値から後退
・米在庫減見通しが下値支える
ニューヨーク原油先物相場がアジア時間7日の時間外取引で下落した。米国とイランの対立を巡る警戒感が和らぐなか、イランの動きを見極めたいとして、市場に様子見ムードが広がった。
ニューヨーク・マーカンタイル取引所(NYMEX)に上場するWTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)で期近の2020年2月限は、前週末比0.22ドル(0.35%)高の1バレル=63.27ドルで6日の通常取引を終了した。これに先立つ5日夜の時間外取引で64.72ドルと中心限月として約8カ月ぶりの高値を付けた。
7日の時間外取引では日本時間午後4時42分現在、通常取引終値を0.37ドル下回る62.90ドルで推移している。
2日に起きた米軍によるイラク・バグダッドでのイラン革命防衛隊司令官の殺害と、これを受けたイランによる報復表明を受け、原油の供給障害への懸念が広がり、原油相場は急騰していた。
しかしその後、イランの攻撃は中東全体に広範に及ぶものではなく、米軍施設を対象とする限定的なものになる可能性が高いとの見方が広がり、一部が利益の確定に動いたもよう。
米原油在庫
一方、米国での原油の需給の引き締まりが相場の下値を支えている。
米エネルギー情報局(EIA)が3日発表した週間の石油在庫統計で原油在庫は市場予想以上に減少。3週連続での取り崩しとなった。
10日発表の次回の在庫統計でも原油在庫の減少が見込まれている。
また、石油サービス会社ベーカー・ヒューズが3日発表した米国の原油掘削設備(リグ)の稼働数は2週連続で減少した。
7日の東京株式市場で石油関連銘柄は総じて小高い。終値はコスモエネルギーホールディングス<5021>が前日比29円(1.11%)高の2631円、JXTGホールディングス<5020>は2.2円(0.43%)高の517.1円。
INPEX<1605>は変わらずの1183円。
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