NZドル・米ドルが1年1カ月ぶり高値 為替レート懸念せずとNZ中銀総裁
2日の外国為替市場でNZドルの対米ドル相場が約1年1カ月ぶりの高値を付けた。RBNZ総裁がNZドルの為替レートを懸念していないと発言し、中銀が通貨高を容認したと市場は受け取った。
2日の外国為替市場でニュージーランドドルの対米ドル相場が約1年1カ月ぶりの高値を付けた。ニュージーランド準備銀行（RBNZ、中央銀行）のオア総裁が講演でNZドルの為替レートを懸念していないと発言し、中銀が通貨高を容認したと投資家に受け取られたことが背景にある。NZドルは対円でも約7カ月ぶりの高値を付けた。
NZドルは日本時間の午前遅くに0.67米ドル台後半まで上昇し、2019年7月下旬以来の高値を付けた。その後もこの日の高値圏での取引が続いている。
また、対円では71.95円まで浮上。今年1月下旬以来の高値を付けた。
オア総裁は、中銀の政策措置が全般的な金利の押し下げに効果をもたらしたと述べ、また、必要な場合に備えて追加の政策手段を用意しているとも語ったが、外為相場への影響は限られた。
総裁は追加手段としてマイナス金利、量的緩和の拡大、銀行への直接貸し出し、フォワード・ガイダンスを挙げている。
豪が景気後退入り、29年ぶり
一方、オーストラリアドルは4～6月期の豪国内総生産（GDP）の大幅な落ち込みを受けて売られた。豪ドルの対米ドル相場は一時、0.73ドル台前半まで下げ、3営業日ぶりの安値を付けた。豪ドルは1日、0.74米ドル台前半まで浮上して約2年1カ月ぶりの高値を付けたところだった。
豪ドルは対円では77円台後半に沈んだ。前週末に約1年4カ月ぶり高値となる78.46円を付けていた。
統計局が同午前10時半に発表した4～6月期の実質GDPは前期比7.0％減だった。1959年の統計開始以来、四半期ベースで最大の減少率となる。市場予想は同6.0％減。
マイナス成長は2四半期連続で、一般的な定義で1991年以来、29年ぶりのリセッション（景気後退）に陥った。
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