NZドル、68円台に下げる 1~3月期GDPが29年ぶりの落ち込み
・対米ドルで0.64台前半に軟化
・財務相、4~6月期はマイナス20%と予想
18日の外国為替市場でニュージーランドドルが対円で軟調。2020年1~3月期のニュージーランドの実質国内総生産(GDP)が前期比マイナスとなったことが響いた。マイナス幅は29年ぶりの大きさ。NZドルは一時68円台半ばまで下げ、3日ぶりの安値を付けた。
日本時間午前7時45分にNZ統計局が発表した1~3月期の実質GDP(季節調整値)は前期比1.6%減。前期比でマイナス成長となるのは約9年ぶり。また、マイナス幅では1991年1~3月期の2.4%減に次ぐ大きさとなった。
業種別では「交通・郵便・倉庫」が5.2%減。新型コロナウイルスの感染拡大予防のために実施した都市封鎖の影響を受けた。
NZドルの対円相場はGDP発表後、ほどなく69円の節目を割り込んだ。オーストラリアの5月の失業率上昇を受け、オーストラリアドルが急落した同10時半過ぎにはNZドルも歩調を合わせて下落。68円台半ば付近まで売られた。その後はおおむね68円台後半から69円の節目にかけての狭いレンジで推移している。
NZドルの対米ドル相場は朝方、0.64米ドル台後半で推移していたが、NZのGDP発表後に0.64米ドル台前半に軟化した。ただ、米ドルが対円で下げたことで、NZドルの対米ドルでの下げは対円に比べて限定的だった。
ロバートソン財務相は5月の議会演説で、新型コロナの予防措置による経済への影響が最も顕著にあらわれるのは20年4~6月期になるとし、GDPがマイナス20%になるとの見方を示した。
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