OPECプラスの追加減産、ロシアが反対との報道 NY原油下げる
・OPECプラス、5~6日に会合
・ロシアは現行の減産枠延長との見方
石油輸出国機構(OPEC)加盟国、および非加盟の主産国で構成するOPECプラスが計画する追加減産にロシアが反対していることが伝わった。これを受け、4日のニューヨーク・マーカンタイル取引所(NYMEX)で原油先物相場が反落した。
サウジアラビアによるOPECプラスの日量120万バレルの追加減産案にロシアが反対していると米紙ウォールストリート・ジャーナルが4日伝えた。ロシアは現在の協調減産を延長する意向だ。
OPECプラスは5~6日にウィーンで臨時会合を開催し、現在の協調減産が3月末に期限を迎えた後の施策を協議する予定。OPECプラスは現在、同170万バレルの協調減産を実施している。
原油相場は今週初め、ロシアが追加減産に対する態度を和らげたとの見方を一因に2月末の安値から反発していた。
WTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)で期近の4月限は4日の通常取引を前日比0.40ドル(0.85%)安の1バレル=46.78ドルで終了した。
その後の時間外取引では、4日の米株相場の急反発を受けてアジアの主要株式相場が上昇するなか、原油にも買いが入っている。4月限はこれまでに47.57ドルまで上昇した。
ロンドンICEに上場する北海ブレント原油で期近の4月限は、4日の取引を0.73ドル安の51.13ドルで終えている。
ゴールドマンが予想引き下げ
ゴールドマン・サックスは3日付のリサーチノートで、4月のブレント原油相場予想を45ドルに引き下げた。OPECプラスの追加減産は需要と在庫の正常化を支援するだろうが、すでに相当の水準にある在庫が膨らむのを阻止することはできないとの見方を示した。新型コロナウイルスの感染拡大による需要の減退を理由に挙げた。
相場はその後、年末までに徐々に回復すると予想。7~9月期の平均予想を53ドル、10~12月期を59ドルとした。従来はそれぞれ60ドルと65ドルだった。
ゴールドマンは今年の需要の伸びが2008~09年の金融危機以降では最も低いものになると予想した。
モルガン・スタンレーも3日、予想を引き下げ、4~6月期はブレント原油が55ドル、WTIが50ドルになるとの見方を示した。従来はそれぞれ57.5ドルと52.5ドルだった。
今年の中国の原油需要の伸びがほぼゼロになり、またその他の地域の需要の伸びも弱まるとの予想に基づくという。
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