スルガ銀、18年4~12月期は赤字961億円 預金流出深刻
・12月末預金残高、9月末から1900億円減少
・19年3月期は最終赤字975億円を予想
スルガ銀行<8358>が14日の取引終了後に発表した2018年4~12月期連結決算は、最終損益が961億円の赤字(前年同期は347億円の黒字)となった。中間期に計上したシェアハウス向け不正融資に絡む多額の貸倒引当金が重荷となった。18年12月末の預金残高は9月末に比べ約1900億円減少した。
売上高に当たる経常収益は7.3%減の1090億円だった。一方、経常費用は1879億4800万円。結果、経常損益は789億円の赤字(前年同期は506億円の黒字)となった。
シェアハウスなど投資用不動産向け融資で貸倒引当金の積み増しを迫られ、12月末の実質与信費用は1281億円に膨らんだ。
あわせてスルガ銀が発表した2019年3月期の業績予想は、最終損益が975億円の赤字、経常損益は755億円の赤字。
14日の東京株式市場でスルガ銀は前日比9円(1.96%)安の450円で取引終了。現行の株価は、不正融資問題が発覚する前の2018年1月10日に付けた昨年来高値2569円の17.5%の水準にとどまる。
変化する不動産投資
スルガ銀の不正融資の発覚などで、不動産投資の状況は大きく変化した。金融庁が地域金融機関を中心に不動産融資への監督を強化したことで、不動産投資への融資額は大きく減少している。
日銀が8日公表した統計「貸出先別貸出金」によると、国内の銀行136行による18年の不動産業向け新規貸出額は前年比5.7%減の11兆1125億円。2年連続で減少した。
とりわけ減少が顕著なのが個人の貸家業向け融資(個人投資家向け投資家ローン)。新規貸出額は前年比16.4%減の2兆8348億円となった。2年連続の減少で、減少率は調査を始めた09年以降では最大だった。
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