ユーロドル (EURUSD):今日の見通しとチャートポイント
米ドル高の進行を受け、ユーロドルは1.07レベルを視野に下落幅が拡大している。今日以降は米経済指標とFEDスピーカー達の言動でトレンドが左右されるだろう。今日の見通しは?注目しておきたいチャートポイントは?詳細はIG為替レポートをご覧ください。
サマリー
・米金利の上昇基調を受け、米独利回り格差が拡大の傾向にある
・米金利の上昇が続けば、ユーロドルはさらに下値をトライしよう
・目先の変動要因は、米経済指標とFEDスピーカー達の言動となろう
・下落の局面で注目しておきたいチャートポイントについて
・反発の局面では10日MAのトライと突破が焦点に
1.07の下方ブレイクを意識する状況に
ユーロドル(EUR/USD)は昨日、8月25日の安値1.0766レベルを大陰線で下方ブレイクした。そして、1.07レベルをトライする状況にある。
ユーロドルが下落トレンドにある要因は、米独利回り(長期金利)格差の拡大にある(下のラインチャートを参照)。
こちらのレポートで指摘したとおり、現在の米債市場は利回りが上昇しやすい状況にある。このタイミングで、今日の8月購買担当者景気指数(PMI)改定値や同月ISM非製造業景気指数で米国経済の底堅さが示される場合は、米長期金利に上昇の圧力が高まることが予想される。このケースでは、米独利回り格差の拡大とユーロドルが1.07レベルを下方ブレイクする展開を想定しておきたい。
9日よりブラックアウト期間に入ることを考えるならば、今日以降は連邦準備制度理事会(FRB)の高官らの経済や金融政策に関する言動も米金利の変動要因になり得る。
今日の日本時間21時30分に、ボストン地区連銀のコリンズ総裁が経済と政策についての講演を行う。また、セントルイス地区連銀の元総裁ブラード氏やダラス地区連銀のローガン総裁らが討論会に参加する。
ユーロドルと米独利回り格差のチャート:日足 5月以降
下値のチャートポイント
テクニカルの面でユーロドル(EUR/USD)は変則的ながらもヘッドアンドショルダーの状況にある。ネックラインを1.0830レベルと想定する場合、現在はこの水準を完全に下方ブレイクしている。この状況は、ユーロドルがさらに下値をトライするシグナルになり得る。
今日もユーロドルが続落す場合、目先の焦点は1.07レベルの維持となろう。
しかし、上で述べた米独利回り格差の拡大傾向と10日MA(今日現在1.0808レベル)すら突破できない状況を考えるならば、今はユーロドルの1.07ブレイクを意識する局面にある。
ユーロドルが1.06台の攻防へシフトする場合は、5月31日の安値1.0635レベルのトライが次の焦点として浮上しよう。6月上旬に相場をサポートする局面が見られた1.0660台の下方ブレイクは、1.0635トライのシグナルと想定しておきたい。
ユーロドルが1.0635レベルをも下方ブレイクする場合は、3月15日の安値1.0516レベルを視野に下落幅の拡大を警戒したい。ヘッド(1.12758レベル)とネックライン(1.08300レベル)の幅を考えるならば、1.0516レベルを下方ブレイクする可能性も想定しておきたい。
一方、ユーロドルが反発する局面では、1.08台へ反発し10日MAを突破できるかどうか?まずはこの点が焦点となろう。
ユーロドルのチャート:日足 3月以降
反発局面でのチャートポイント
一方、さえない経済指標やFEDスピーカー達の言動で米金利が低下する場合は、ユーロドル(EUR/USD)の短期的な反発を想定しておきたい。
このケースでは、上で述べた10日MAのトライおよび突破が焦点となろう。ユーロドルがこの移動平均線をトライするシグナルとして、まずは直近高安のフィボナッチ23.6%の水準1.0747レベルの攻防に注目したい。昨日の欧米時間にこの水準は相場の戻りを止めた経緯がある(下の1時間足チャートを参照)。
ユーロドルが1.0747レベルの突破に成功する場合は、1.0770レベルの攻防が次の焦点となろう。
1.0765レベルは8月25日の安値水準であり、サポートからレジスタンスへ転換する可能性がある。そして1.0773レベルは、フィボナッチ・リトレースメント38.2%の水準にあたる。これらの水準は、レジスタンスゾーンとして相場の反発を止める可能性がある。
ストキャスティクスやRSIなどの他のオシレーター系指標が1.07トライの局面で売られ過ぎの水準にある時は、ユーロドルの短期的な反発と上で述べたレジスタンスポイントのトライを意識したい。
ユーロドルのチャート:1時間足 8月25日以降
本レポートはお客様への情報提供を目的としてのみ作成されたもので、当社の提供する金融商品・サービスその他の取引の勧誘を目的とした ものではありません。本レポートに掲載された内容は当社の見解や予測を示すものでは無く、当社はその正確性、安全性を保証するものではありません。また、掲載された価格、 数値、予測等の内容は予告なしに変更されることがあります。投資商品の選択、その他投資判断の最終決定は、お客様ご自身の判断でなさるようお願いいたしま す。本レポートの記載内容を原因とするお客様の直接あるいは間接的損失および損害については、当社は一切の責任を負うものではありません。 無断で複製、配布等の著作権法上の禁止行為に当たるご使用はご遠慮ください。
IG証券のFXトレード
- 英国No.1 FXプロバイダー*
- 約100種類の通貨ペアをご用意
* 英国内でのCFDまたはレバレッジ・デリバティブ取引(英国でのみ提供)での取引実績において、FX各社をメイン口座、セカンダリー口座として使用している顧客の割合でIGがトップ(Investment Trends UKレバレッジ取引レポート 2022年6月)
リアルタイムレート
- FX
- 株式CFD
- 株価指数CFD
※上記レートは参考レートであり、取引が保証されるものではありません。株式のレートは少なくとも15分遅れとなっております。